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女ざかりの恋の音色は
第12章 【番外編】くもり空と秋晴れの空と
亜里沙は一通り罵りの言葉を吐き出すと、芙実に言った。
「・・・・・結局さ、私が馬鹿だったんだよね。バンドやってる時はすごくかっこよく見えて、もう一花咲かせてやるぜって言葉信じて福岡まで行っちゃってさ。挙句元カノに取られてさ。私にあいつをつなぎとめておく魅力がなかったってだけ」
「亜里沙ちゃん・・・・」
「芙実もさ、彼氏モテるみたいだから心配だろうけど、結局は二人の間にしっかりした愛があればいいだけの話だから。外野のことは気にしない方がいいよ」
「うん・・・・・・」
亜里沙は電車がきたから、またねと言って電話を切った。
(二人の間にしっかりした愛があればいいだけ・・・・・か)
芙実は電車に乗って理志のことを考えていた。
理志の気持ちを信じていないわけじゃない。
結局はまだ自分に自信がないだけなのはわかっているのだが、藍の姿を思い浮かべると、どうしても萎縮していまう。
芙実はぼんやりと駅のホームのポスターを眺めていた。
理志の出身大学の学園祭が今日行われているようだった。
軽音サークルという文字が見えて、咄嗟に電車を降りた。
(理志さんがいたサークルかな・・・・・・)
走れば間に合いそうだ。芙実は大学に向かって急いだ。
「・・・・・結局さ、私が馬鹿だったんだよね。バンドやってる時はすごくかっこよく見えて、もう一花咲かせてやるぜって言葉信じて福岡まで行っちゃってさ。挙句元カノに取られてさ。私にあいつをつなぎとめておく魅力がなかったってだけ」
「亜里沙ちゃん・・・・」
「芙実もさ、彼氏モテるみたいだから心配だろうけど、結局は二人の間にしっかりした愛があればいいだけの話だから。外野のことは気にしない方がいいよ」
「うん・・・・・・」
亜里沙は電車がきたから、またねと言って電話を切った。
(二人の間にしっかりした愛があればいいだけ・・・・・か)
芙実は電車に乗って理志のことを考えていた。
理志の気持ちを信じていないわけじゃない。
結局はまだ自分に自信がないだけなのはわかっているのだが、藍の姿を思い浮かべると、どうしても萎縮していまう。
芙実はぼんやりと駅のホームのポスターを眺めていた。
理志の出身大学の学園祭が今日行われているようだった。
軽音サークルという文字が見えて、咄嗟に電車を降りた。
(理志さんがいたサークルかな・・・・・・)
走れば間に合いそうだ。芙実は大学に向かって急いだ。