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女ざかりの恋の音色は
第12章 【番外編】くもり空と秋晴れの空と
「あいつさ。浮気してて」
「・・・・・えっ。奥さんが?」
「そうそう。同じ職場で、入社してすぐ付き合いだして・・・・・妊娠したから結婚したんだけど。結婚する前、既婚者の先輩とも裏でつきあっててさ。退社して出産して、しばらくは間あいてたみたいなんだけど、また復活して。子供預けて先輩と昼間ホテル行ったり、うちに呼んでたりってのが発覚して。子供も俺の子じゃなかった。気付かないで溺愛してた俺って最高に馬鹿でしょ?」
芙実は本当にそんなことが現実世界であるのかという驚きで何も返せなかった。
「もう、すごい修羅場になって。先輩も仕事中にあいつと会ってたから、すごい問題になって。俺は、まあ、被害者だからって皆優しくしてくれたけど、いろいろ辛くて辞めた・・・・・」
「大変だったんだね・・・・・・」
芙実は言葉が見つからず、月並みな言葉しか言えなかった。
「しばらく何もしたくなくてだらだらしてたんだけど、もうこれからは好きなことやろうと思って。結婚してた時はライブもほとんど行けてなかったけど、慰謝料使って思いっきりライブ行ってやった。海外のフェスも行ったし。そしたら、徐々に元気になって。で、スタッフやりたいなと思って、よく行くライブハウスの人に紹介してもらったというわけ。思ってた以上にキツい仕事だし給料も安いけど、前よりずっと楽しい」
芙実は真治の苦労を思って、胸を痛めた。
「他の女に気移りして、芙実みたいな良い子フッた罰かな」
真治が自虐的に冗談を言ったので、芙実は笑った。
「多分そうだよ。因果応報ってほんとにあるんだね」
「え!待って、まさか本当に呪い的なやつ、やった?」
「ないない」
二人で笑う。芙実は真治をなぐさめるために言った。
「私におとくんをつなぎとめておくだけの魅力がなかったんだよ」
「・・・・・・・・」
「私、おとくんにライブに行く楽しみ教えてもらって本当に感謝してる。大袈裟じゃなくて、本当に世界が広がったから」
芙実はそろそろ帰った方がいいかなと立ち上がった。
「芙実・・・・・・。あのさ・・・・・・・」
真治も立ち上がって、芙実と向き合う。
「・・・・・えっ。奥さんが?」
「そうそう。同じ職場で、入社してすぐ付き合いだして・・・・・妊娠したから結婚したんだけど。結婚する前、既婚者の先輩とも裏でつきあっててさ。退社して出産して、しばらくは間あいてたみたいなんだけど、また復活して。子供預けて先輩と昼間ホテル行ったり、うちに呼んでたりってのが発覚して。子供も俺の子じゃなかった。気付かないで溺愛してた俺って最高に馬鹿でしょ?」
芙実は本当にそんなことが現実世界であるのかという驚きで何も返せなかった。
「もう、すごい修羅場になって。先輩も仕事中にあいつと会ってたから、すごい問題になって。俺は、まあ、被害者だからって皆優しくしてくれたけど、いろいろ辛くて辞めた・・・・・」
「大変だったんだね・・・・・・」
芙実は言葉が見つからず、月並みな言葉しか言えなかった。
「しばらく何もしたくなくてだらだらしてたんだけど、もうこれからは好きなことやろうと思って。結婚してた時はライブもほとんど行けてなかったけど、慰謝料使って思いっきりライブ行ってやった。海外のフェスも行ったし。そしたら、徐々に元気になって。で、スタッフやりたいなと思って、よく行くライブハウスの人に紹介してもらったというわけ。思ってた以上にキツい仕事だし給料も安いけど、前よりずっと楽しい」
芙実は真治の苦労を思って、胸を痛めた。
「他の女に気移りして、芙実みたいな良い子フッた罰かな」
真治が自虐的に冗談を言ったので、芙実は笑った。
「多分そうだよ。因果応報ってほんとにあるんだね」
「え!待って、まさか本当に呪い的なやつ、やった?」
「ないない」
二人で笑う。芙実は真治をなぐさめるために言った。
「私におとくんをつなぎとめておくだけの魅力がなかったんだよ」
「・・・・・・・・」
「私、おとくんにライブに行く楽しみ教えてもらって本当に感謝してる。大袈裟じゃなくて、本当に世界が広がったから」
芙実はそろそろ帰った方がいいかなと立ち上がった。
「芙実・・・・・・。あのさ・・・・・・・」
真治も立ち上がって、芙実と向き合う。