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女ざかりの恋の音色は
第12章 【番外編】くもり空と秋晴れの空と

「晴れてよかったですね。去年は雨で大変でしたけど」
女性はニコニコして芙実に話しかけた。
「あ、あの、私たちこのフェスは今回が初めてで」
「そうなんですね。私、5回目とかなんで、わからないことあったら何でも聞いてください」
「はい。ありがとうございます。あの、お一人ですか?」
「ううん。旦那と一緒なんです。今、車に荷物取りにいってるから、またあとでご挨拶させてもらいますね。あなたも旦那さんと?」
「いえいえ!か、彼氏と、です」
女性はそっか~と明るい笑顔で言った。
秋の空みたいなスキっとした透明感のある笑顔で、とても好印象だった。
芙実を呼ぶ理志の声が聞こえて、それじゃあ・・・・・と女性に頭を下げて去った。
テントに戻ると理志が折りたたみの椅子を開いていた。
「これでとりあえずオッケーかな。さ、座って。ちょっと休もう。今コーヒー淹れる」
見ると小さいガスバーナーでお湯をわかしていた。
理志が紙コップにコーヒーを淹れてくれた。
二人で椅子に座ってコーヒーを飲む。
冷たい風が頬を撫でる。自然にかこまれて飲むコーヒーは格別だった。
好きな人と一緒ならなおさらだ。
「理志さん、人生で一番美味しいコーヒーです・・・・・!」
「はは。そうだね」
理志が優しく微笑んで芙実の手を握った。
「久しぶりにキャンプ来たけど、やっぱり自然の中で過ごすのっていいね」
「はい!」
芙実は飛び跳ねたいくらい気分が高揚していた。理志の手をにぎにぎする。
そんな芙実を見て理志もにこにこしている。
「思い出すね。夏フェス」
芙実も夏フェスのことを思い出していた。あれから三ヶ月たって季節が変わり、自分たちの関係も一気に深くなったとしみじみ思う。
「そうですね・・・・・・。あの時はまだ彼氏彼女じゃなかったけど・・・・・・」
「俺はもう彼氏彼女のつもりだったけどね。もう絶対キスしようと思ってた」
芙実の手の甲を撫でる理志の親指の動きが官能的でドキドキする。
秋の爽やかな風が二人の髪をなびかせて通り過ぎていく。
しばらく自然の美しさをぼんやり眺めて、風を感じながらコーヒーを飲んだ。
女性はニコニコして芙実に話しかけた。
「あ、あの、私たちこのフェスは今回が初めてで」
「そうなんですね。私、5回目とかなんで、わからないことあったら何でも聞いてください」
「はい。ありがとうございます。あの、お一人ですか?」
「ううん。旦那と一緒なんです。今、車に荷物取りにいってるから、またあとでご挨拶させてもらいますね。あなたも旦那さんと?」
「いえいえ!か、彼氏と、です」
女性はそっか~と明るい笑顔で言った。
秋の空みたいなスキっとした透明感のある笑顔で、とても好印象だった。
芙実を呼ぶ理志の声が聞こえて、それじゃあ・・・・・と女性に頭を下げて去った。
テントに戻ると理志が折りたたみの椅子を開いていた。
「これでとりあえずオッケーかな。さ、座って。ちょっと休もう。今コーヒー淹れる」
見ると小さいガスバーナーでお湯をわかしていた。
理志が紙コップにコーヒーを淹れてくれた。
二人で椅子に座ってコーヒーを飲む。
冷たい風が頬を撫でる。自然にかこまれて飲むコーヒーは格別だった。
好きな人と一緒ならなおさらだ。
「理志さん、人生で一番美味しいコーヒーです・・・・・!」
「はは。そうだね」
理志が優しく微笑んで芙実の手を握った。
「久しぶりにキャンプ来たけど、やっぱり自然の中で過ごすのっていいね」
「はい!」
芙実は飛び跳ねたいくらい気分が高揚していた。理志の手をにぎにぎする。
そんな芙実を見て理志もにこにこしている。
「思い出すね。夏フェス」
芙実も夏フェスのことを思い出していた。あれから三ヶ月たって季節が変わり、自分たちの関係も一気に深くなったとしみじみ思う。
「そうですね・・・・・・。あの時はまだ彼氏彼女じゃなかったけど・・・・・・」
「俺はもう彼氏彼女のつもりだったけどね。もう絶対キスしようと思ってた」
芙実の手の甲を撫でる理志の親指の動きが官能的でドキドキする。
秋の爽やかな風が二人の髪をなびかせて通り過ぎていく。
しばらく自然の美しさをぼんやり眺めて、風を感じながらコーヒーを飲んだ。

