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女ざかりの恋の音色は
第12章 【番外編】くもり空と秋晴れの空と
「ライブ始まるまで、まだ時間あるね。店がいろいろ出てるみたいだから、散策してみようか」
「はい!」
芙実は財布やスマホだけをリュックに入れて、理志と散策に出た。
こうして気兼ねなく手をつないでゆっくりと歩けるのが嬉しい。東京だと、誰かに見られたらと思って周りが気になってしまうからだ。
ぬいぐるみやキャンドル、アクセサリーなどを作るワークショップのコーナーで子供たちが楽しそうに作業している。
芙実はガーランド作りを見てやってみたいなと思ったが、理志は多分やりたいとは言わないだろう。時間はいくらでもあるし、あとでまた一人で来ようと思った。
人がどんどん増えてくる。芙実たちはシャワーやトイレの場所を確認したり、一通り散策を終えてテントへ戻った。
「わー。テント、増えてる・・・・・・!」
「早く来て正解だったね」
芙実たちのテントに行き着くまでにあらゆるテントの間を通っていく。
やっと自分たちのテントに到着すると、テントの裏側がいつのまにか通路になっていた。
「端っこだと思ったのに、通路になってますね・・・・・」
「あっちにステージがあるからね。あのステージは・・・・・・18時までってなってるから、夜は静かになるんじゃない?」
理志はパンフレットを見てそう言うと、テントに入ってごろんと寝転がった。
「あーー気持ちいいーー」
うーーんと伸びをして目を瞑っている。
芙実も続いてテントの中に入る。
「芙実、おいで」
理志に言われて芙実も横になった。
テントの天井は低く、秘密基地みたいだった。
すぐ側の通路を通る人々の声が聞こえる。
フライシートのおかげで透けて見えないが、布を隔てたすぐそこに道があるので、外で寝転がっているような不思議な気分だった。
「憧れのテント・・・・・・」
芙実が手を合わせて感動していると理志が芙実の肩を自分の方へ引き寄せた。
「芙実の家はキャンプとかしなかったの?」
「しなかったです。旅行はよく行きましたけど、旅館とかホテルとかに泊まってたから」
「女の子一人だとそんなもんなのかな」
「理志さんのお姉さんのお子さんは男の子ですか?」
「そう。男の子二人。年子で、もう、すーんごいやんちゃ。姉ちゃん、五分に一回はマジギレしてる」
「ははは」
「はい!」
芙実は財布やスマホだけをリュックに入れて、理志と散策に出た。
こうして気兼ねなく手をつないでゆっくりと歩けるのが嬉しい。東京だと、誰かに見られたらと思って周りが気になってしまうからだ。
ぬいぐるみやキャンドル、アクセサリーなどを作るワークショップのコーナーで子供たちが楽しそうに作業している。
芙実はガーランド作りを見てやってみたいなと思ったが、理志は多分やりたいとは言わないだろう。時間はいくらでもあるし、あとでまた一人で来ようと思った。
人がどんどん増えてくる。芙実たちはシャワーやトイレの場所を確認したり、一通り散策を終えてテントへ戻った。
「わー。テント、増えてる・・・・・・!」
「早く来て正解だったね」
芙実たちのテントに行き着くまでにあらゆるテントの間を通っていく。
やっと自分たちのテントに到着すると、テントの裏側がいつのまにか通路になっていた。
「端っこだと思ったのに、通路になってますね・・・・・」
「あっちにステージがあるからね。あのステージは・・・・・・18時までってなってるから、夜は静かになるんじゃない?」
理志はパンフレットを見てそう言うと、テントに入ってごろんと寝転がった。
「あーー気持ちいいーー」
うーーんと伸びをして目を瞑っている。
芙実も続いてテントの中に入る。
「芙実、おいで」
理志に言われて芙実も横になった。
テントの天井は低く、秘密基地みたいだった。
すぐ側の通路を通る人々の声が聞こえる。
フライシートのおかげで透けて見えないが、布を隔てたすぐそこに道があるので、外で寝転がっているような不思議な気分だった。
「憧れのテント・・・・・・」
芙実が手を合わせて感動していると理志が芙実の肩を自分の方へ引き寄せた。
「芙実の家はキャンプとかしなかったの?」
「しなかったです。旅行はよく行きましたけど、旅館とかホテルとかに泊まってたから」
「女の子一人だとそんなもんなのかな」
「理志さんのお姉さんのお子さんは男の子ですか?」
「そう。男の子二人。年子で、もう、すーんごいやんちゃ。姉ちゃん、五分に一回はマジギレしてる」
「ははは」