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女ざかりの恋の音色は
第12章 【番外編】くもり空と秋晴れの空と
「いえ・・・・特に決まってないんですけど」
「あ、じゃあ、一緒に少しコーヒー飲みません?」
「えっ・・・・・・」
「せっかくだし、お話しましょ」
女性はバーナーに火をつけて、湯を沸かし始めた。
(どうしよう・・・・・理志さんは・・・・・・・)
芙実は振り返って理志を見た。ちょうどテントから出てきて靴を履いているところだった。
「・・・・・あの、お隣さんに、コーヒーのお誘いを受けました」
「え?コーヒー?」
理志が面倒くさそうな顔をした。
「彼氏も、一緒にどうですか?」
女性の溌剌とした声がして、理志がそちらを向く。
女性と男性に向かって軽く頭を下げた。
「・・・・・芙実がいいなら、俺はいいけど」
「じゃあ、少しだけ・・・・・」
芙実は自分たちの椅子を持って、隣に移動した。
「羽田友里っていいます。よろしくね。こっちは旦那です。浩之っていいます」
浩之はぺこ・・・・と頭を下げただけで何も言わなかった。
「私は樫野芙実と申します。こちらは、か・・・・・彼氏の蒼井理志さんです」
「どーも」
理志はよそいき用の笑顔で挨拶した。
「彼氏さん、イケメンですよねー。出会いはどこですか?」
友里は興味津々といった様子で尋ねてきた。
芙実は少し戸惑いながら答えた。
「あ・・・・・・職場が同じで」
「社内恋愛かー。私たちと一緒だね」
友里が浩之を見て言った。
浩之は、ああ・・・・・と短く応えただけだった。
「ご結婚されてどのくらいですか?」
芙実の質問に友里が即答する。
「7年なの。そちらは?付き合い始めてどのくらい?」
「ええと・・・・・三ヶ月くらいですかね?」
「そうなんだ!一番ラブラブな時だね~!」
友里は溌剌とした笑顔で言った。
笑うと凛とした表情から、一気に可愛らしくなる。とてもチャーミングな印象の人だなと芙実は思った。
芙実は人生の先輩である二人をしげしげと眺めた。
毎年フェスに二人でくる仲良しさを保てる秘訣を聞いてみたかった。
「あの、羽田さんたちこそ、仲良しですよね。毎年このフェスに参加されてるって、そういうご夫婦憧れます」
「えー?憧れだなんて、全然だよ」
「何か秘訣はあるんですか?」
「あ、じゃあ、一緒に少しコーヒー飲みません?」
「えっ・・・・・・」
「せっかくだし、お話しましょ」
女性はバーナーに火をつけて、湯を沸かし始めた。
(どうしよう・・・・・理志さんは・・・・・・・)
芙実は振り返って理志を見た。ちょうどテントから出てきて靴を履いているところだった。
「・・・・・あの、お隣さんに、コーヒーのお誘いを受けました」
「え?コーヒー?」
理志が面倒くさそうな顔をした。
「彼氏も、一緒にどうですか?」
女性の溌剌とした声がして、理志がそちらを向く。
女性と男性に向かって軽く頭を下げた。
「・・・・・芙実がいいなら、俺はいいけど」
「じゃあ、少しだけ・・・・・」
芙実は自分たちの椅子を持って、隣に移動した。
「羽田友里っていいます。よろしくね。こっちは旦那です。浩之っていいます」
浩之はぺこ・・・・と頭を下げただけで何も言わなかった。
「私は樫野芙実と申します。こちらは、か・・・・・彼氏の蒼井理志さんです」
「どーも」
理志はよそいき用の笑顔で挨拶した。
「彼氏さん、イケメンですよねー。出会いはどこですか?」
友里は興味津々といった様子で尋ねてきた。
芙実は少し戸惑いながら答えた。
「あ・・・・・・職場が同じで」
「社内恋愛かー。私たちと一緒だね」
友里が浩之を見て言った。
浩之は、ああ・・・・・と短く応えただけだった。
「ご結婚されてどのくらいですか?」
芙実の質問に友里が即答する。
「7年なの。そちらは?付き合い始めてどのくらい?」
「ええと・・・・・三ヶ月くらいですかね?」
「そうなんだ!一番ラブラブな時だね~!」
友里は溌剌とした笑顔で言った。
笑うと凛とした表情から、一気に可愛らしくなる。とてもチャーミングな印象の人だなと芙実は思った。
芙実は人生の先輩である二人をしげしげと眺めた。
毎年フェスに二人でくる仲良しさを保てる秘訣を聞いてみたかった。
「あの、羽田さんたちこそ、仲良しですよね。毎年このフェスに参加されてるって、そういうご夫婦憧れます」
「えー?憧れだなんて、全然だよ」
「何か秘訣はあるんですか?」