この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
女ざかりの恋の音色は
第12章 【番外編】くもり空と秋晴れの空と
「やっぱり、私も女だから・・・・・・。赤ちゃんも欲しいけど、それだけじゃなくて・・・・・。やっぱり抱かれたいよ。女として求められたいよ。ホントに恥ずかしいんだけど・・・・・三十過ぎたら性欲強くなってくるって聞いてたけど、ほんとそれで。たまに誰でもいいから抱いてって衝動にかられたりするんだよ。なんか、自慢に聞こえたらごめんだけど、ジムでもちょくちょく誘われるんだ。飲みに行こうとかそんな感じだけど、もう行っちゃおうかなって思う。でも、やっぱり行けない。やっぱり、旦那さん裏切るようなことできない」
「友里さん・・・・・・」
芙実はどうしたらいいか分からず、友里の背中を撫でた。
「今の話聞いたら、なんでそんな旦那がいいの?って思うよね。でもね、仕事に一生懸命で尊敬できるし、普段クールな感じなのに私の前だけ見せるかわいい部分もあったりして。好きなものが一緒だったり、私のドジなところも笑って許してくれたり、レスってこと以外は好きだなあって思うんだよ」
泣きながら笑う友里が痛々しく、感情移入してしまい、芙実も涙を浮かべた。
「ここに来る前にね、もうこれが最後と思って、誘ってみたの。そしたらね、『なんでそこまでしたいの?』だって。もうさ、自分が性欲強い淫乱女って言われたみたいな気分になって、一晩中泣いちゃって。で、それで決心した」
「決心?」
「うん・・・・・・。このフェスが夫婦最後の思い出。もう、離婚しようと思ってる。やっぱり、一生このまま女として愛されることなく人生終わるの嫌だもん。本当は旦那に女として愛されて、一生過ごす予定だったんだけどね・・・・・・」
芙実は’離婚’という言葉を聞いて、ショックを受けていた。
何をどうアドバイスしたらいいのか、恋愛経験がほとんどないが故に何も言えなかった。
「ごめんね。こんな重たい話、いきなりされて困るよね。でも、芙実ちゃんたち見てたら、すごく羨ましくって。すごく幸せそうで、いいなーって本当に、心の底から身体の奥の奥から羨ましい。私ももう一度恋して、女として愛されたい。隣に好きな人がすぐそこで寝てるのに何もできない虚しさに耐えられない・・・・」
友里は少し吹っ切れたような顔で、目を凛とさせて言った。
「友里さん・・・・・・」
芙実はどうしたらいいか分からず、友里の背中を撫でた。
「今の話聞いたら、なんでそんな旦那がいいの?って思うよね。でもね、仕事に一生懸命で尊敬できるし、普段クールな感じなのに私の前だけ見せるかわいい部分もあったりして。好きなものが一緒だったり、私のドジなところも笑って許してくれたり、レスってこと以外は好きだなあって思うんだよ」
泣きながら笑う友里が痛々しく、感情移入してしまい、芙実も涙を浮かべた。
「ここに来る前にね、もうこれが最後と思って、誘ってみたの。そしたらね、『なんでそこまでしたいの?』だって。もうさ、自分が性欲強い淫乱女って言われたみたいな気分になって、一晩中泣いちゃって。で、それで決心した」
「決心?」
「うん・・・・・・。このフェスが夫婦最後の思い出。もう、離婚しようと思ってる。やっぱり、一生このまま女として愛されることなく人生終わるの嫌だもん。本当は旦那に女として愛されて、一生過ごす予定だったんだけどね・・・・・・」
芙実は’離婚’という言葉を聞いて、ショックを受けていた。
何をどうアドバイスしたらいいのか、恋愛経験がほとんどないが故に何も言えなかった。
「ごめんね。こんな重たい話、いきなりされて困るよね。でも、芙実ちゃんたち見てたら、すごく羨ましくって。すごく幸せそうで、いいなーって本当に、心の底から身体の奥の奥から羨ましい。私ももう一度恋して、女として愛されたい。隣に好きな人がすぐそこで寝てるのに何もできない虚しさに耐えられない・・・・」
友里は少し吹っ切れたような顔で、目を凛とさせて言った。