この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
女ざかりの恋の音色は
第12章 【番外編】くもり空と秋晴れの空と
芙実は、浩之をハッとさせて友里の大切さを思い知らせる一撃はないかとあれこれ考えた。

「そうですかね?女としては、いつでも旦那さんに恋していたいなと思いますけど・・・・・」

浩之がははは!と声をあげて笑った。

「何年も恋心は続きませんよ。恋人の状態ならまだしも。さっき友里も言ってましたけど、結婚は家同士のものですからね。自分たちのことだけ考えていけばいいわけじゃないから」

(・・・・・くそ~。何か一撃はないか??一撃は・・・・・・・)

「確かに・・・・・・そうですよね。家族になるんですもんね。でも、家族でいる生活の中で、恋人になる時間があってもよくないですか?」
「それは・・・・・・。まあ、あってもいいでしょうけど、切り替えって難しいものですよ。さあ、今から恋人モードでお願いしますってことですよね?」
「そうですそうです。お出かけの時は手をつないでみるとか」
「いやー。無理ですね。今更手をつないで歩くなんて。30過ぎのおじさんとおばさんがつないでても気持ち悪いだけでしょ」

(だ、だめだ・・・・・。この人の心をそうそう簡単に溶かすことは出来ない・・・・・・)

友里ができなかったのだから、あたりまえだよなと芙実が諦めかけた時だった。

「ただいまー」

理志と友里が一緒に歩いて帰ってきた。
理志が二人で何してんだと横目で睨む。
芙実はさっと目をそらして友里を見た。
表情が優れず、うつむいていた。

「友里さん、どうかしましたか?」
「トイレの横で、何かキメちゃって目がイッちゃってる奴らに捕まってたんだよ。俺がたまたまトイレ行って気付いたから良かったけど」

芙実は驚いて立ち上がって友里の元に駆け寄った。

「友里さん、大丈夫ですか!?何かされませんでした!?」
「う、うん・・・・・・。大丈夫」

友里は苦笑して答えた。

「ご主人、あのあたりに変な奴らたむろってるんで、トイレ行く時気をつけた方がいいですよ。一応、スタッフに言いましたけど、女の子一人じゃ危ない」

理志が言った何気ない一言に友里が照れて茶化すように言った。

「やだなぁ。女の子って歳じゃないよ」

「歳とか関係ないでしょ。ああいう奴らに目をつけられるってことは、そういう対象なんですから。あ、助ける時に奥さんの手首掴んじゃいました。助けるためだったんですけど、すみません」
/288ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ