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女ざかりの恋の音色は
第12章 【番外編】くもり空と秋晴れの空と
友里は涙を拭くと、芙実を見てふふと笑った。

「芙実ちゃんの声聞こえてこなかったら、多分なかったと思う。だから、本当に気にしないで。むしろ感謝してるから」

芙実は何と言ったらいいのかわからず黙って聞いていた。
二人のセックスレスの解消に少しでも役立ったなら、光栄と思うべきなのか何なのか・・・・・。

友里が芙実の耳元に顔を寄せて声をひそめて言った。

「・・・・・・でもさ、聞かないでおこうと思えば思うほど、耳澄ませちゃうのね。芙実ちゃんすごい。いつもあんなに何回もイくの?」
「え!?いや、あああ、あの・・・・・・」
「ごめん。単純にうらやましくて。もうぶっちゃけるけど、私旦那とする時毎回イけなかったんだよね。どうやらそれもあの人の自信喪失させちゃってたみたいで。私、全然覚えてないんだけど、元カレとしてた時は毎回イってたって旦那に言ったらしいんだよ。酔っ払ってたみたいなんだけど、それって言っちゃいけないやつだよね。だから今度からはちゃんと自分からこうして欲しいって言うって約束したんだ」
「そ、そ、そうですか。それはとても良いと思います・・・・・・」
「芙実ちゃん、経験豊富そうだから教えてほしい」

芙実はこれ以上ないくらい赤面してうつむいた。

「全然!全ッッ然!豊富じゃないです!」
「そっかー。じゃあ、やっぱりあの彼が上手なのかー」

(それはあるかもしれないですって・・・・・・言えるわけない・・・・・・・!!)

芙実は何を言っていいのかわからずにあたふたした。

「そういうのは、やっぱり、お二人でその、研究?いや、話し合いながら発展を目指していくものかと思います・・・・・・・!」
「発展を目指す??」

友里がプー!っと噴出して笑った。

「芙実ちゃんって面白いね。そっか。きっと芙実ちゃんは、あっちのことに対して研究熱心なんだね。だからか」

友里がうんうんと頷いて笑っている。
芙実は墓穴を掘ったみたいだ。恥ずかしくて今度は芙実が手で顔を覆った。亜里沙以外の女の人と性の話をすることがないから、余計に恥ずかしい。

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