この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
女ざかりの恋の音色は
第13章 【番外編 完結】眩い光りの中で
「理志さん。この子は過保護で育ててしまったので、世間知らずで至らないところも沢山ありますが、どうぞ宜しくお願いします」
今度は母が頭を下げた。
「お母さん・・・・・・」
母のしっかりした挨拶に芙実は急に母から旅立っていく寂しさを感じて、瞳を潤ませた。
「ほら!お父さんも!泣いてないでちゃんと言ってください!」
父を見ると、天を仰いでいた。
「泣いてない!堪えているんだ!」
本当に堪えているようで、すーはーと呼吸を整えている。
芙実は苦笑した。
父は目を赤くして絞り出すような声で言った。
「娘を・・・・・お願いします・・・・・・」
理志はもう一度深く頭を下げた。
芙実も一緒に頭を下げた。
(これで・・・・・・とりあえず第一段階は終わり・・・・・・かな?)
芙実は心の中で気をゆるめていいものか考えあぐねていた。
少しの沈黙ののち、父は突然立ち上がった。
「・・・・・さ!ひとまずこれで終わりだ!次!」
芙実と理志は突然の父の変化についていけず、ぽかーんとして父を見上げた。
「はいはい、私と芙実は食事の用意をしますから、ごゆっくりどうぞ」
母はそう言うとカップを片付け始めた。
「理志くん!君はベースを弾くんだろう!?私の部屋でセッションしよう!」
「え・・・・・・?」
「ビートルズの中で好きな曲は何かな!?」
「あー・・・・・えーと・・・・・・。ベースで言うとタックスマンですかね」
「そうかそうか!!うんうん!!いいね!!では行こう!!」
父はそう言うと応接間の扉を開けて理志を手招きした。
先ほどとはうってかわって目がキラキラしている。
「お父さんね、芙実の彼がベース弾くって聴いて、すっごく楽しみにしてたのよ。一緒にビートルズやるんだって張りきって準備してたの」
母が芙実と理志に耳打ちした。
理志は微笑むと立ちあがって父のあとについて二階に上がっていった。
今度は母が頭を下げた。
「お母さん・・・・・・」
母のしっかりした挨拶に芙実は急に母から旅立っていく寂しさを感じて、瞳を潤ませた。
「ほら!お父さんも!泣いてないでちゃんと言ってください!」
父を見ると、天を仰いでいた。
「泣いてない!堪えているんだ!」
本当に堪えているようで、すーはーと呼吸を整えている。
芙実は苦笑した。
父は目を赤くして絞り出すような声で言った。
「娘を・・・・・お願いします・・・・・・」
理志はもう一度深く頭を下げた。
芙実も一緒に頭を下げた。
(これで・・・・・・とりあえず第一段階は終わり・・・・・・かな?)
芙実は心の中で気をゆるめていいものか考えあぐねていた。
少しの沈黙ののち、父は突然立ち上がった。
「・・・・・さ!ひとまずこれで終わりだ!次!」
芙実と理志は突然の父の変化についていけず、ぽかーんとして父を見上げた。
「はいはい、私と芙実は食事の用意をしますから、ごゆっくりどうぞ」
母はそう言うとカップを片付け始めた。
「理志くん!君はベースを弾くんだろう!?私の部屋でセッションしよう!」
「え・・・・・・?」
「ビートルズの中で好きな曲は何かな!?」
「あー・・・・・えーと・・・・・・。ベースで言うとタックスマンですかね」
「そうかそうか!!うんうん!!いいね!!では行こう!!」
父はそう言うと応接間の扉を開けて理志を手招きした。
先ほどとはうってかわって目がキラキラしている。
「お父さんね、芙実の彼がベース弾くって聴いて、すっごく楽しみにしてたのよ。一緒にビートルズやるんだって張りきって準備してたの」
母が芙実と理志に耳打ちした。
理志は微笑むと立ちあがって父のあとについて二階に上がっていった。