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女ざかりの恋の音色は
第13章 【番外編  完結】眩い光りの中で
「相変わらず硬いなー。ま、とにかく行こうよ。ここじゃ大きな声で話せないようなことも聞きたいし?」
「え?」

ゆかりがニヤっと笑った。顔を寄せて耳元で囁く。

「樫野さん、えっちのこと。すごーく詳しいでしょ?」
「!??」
「やっぱり、あのサイト樫野さんのでしょ?もう、正直に言って。みんなには言わないから」
「いや・・・・・・ああ、あの・・・・・・・・」
「家で詳しく聞かせて!さ!そろそろ昼休み終わるから、行こう行こう!」

赤面して戸惑っている芙実をよそにゆかりは店を出ていってしまった。
圧倒されたが、ゆかりが励ましてくれていることがわかって嬉しかった。



その日の夜、ゆかりの家で夜通し色々な話をした。
恋愛のこと、家族のこと、将来のこと・・・・・・・。
結婚に対する向上心溢れるゆかりはキラキラしていて、芙実は心が洗われるような気がした。
たしかに、ここ最近は理志のことばかりで心を狭い場所に閉じ込めていたような気がする。
ゆかりのおかげで少し心が開放されたような気がした。
友達のありがたさを痛感したひとときだった。

それからの一週間、芙実はゆかりと一緒に料理教室に行ったり、エステに行ったりして自分磨きに意識を持っていくようにしていた。
理志とは相変わらず電話も出来ない状態だったが、ゆかりのおかげで前よりずっと気持ちが軽かった。
少しでも綺麗になって理志と再会したい。
当面の小さな目標が出来たことで、芙実は鬱々とした生活から抜け出していた。

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