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女ざかりの恋の音色は
第13章 【番外編 完結】眩い光りの中で
レストランを出てクリスマスのイルミネーションが施された通りを手を繋いで歩く。
芙実はここまでしてくれたのだからもう十分だと思い、理志に言った。
「理志さん。今日はもうお疲れだと思うので、バーに行くのはまた今度で良いので、もう休みませんか?」
「別に平気だよ。せっかくのクリスマスだし・・・・・」
「クリスマスは来年もありますよね?来年も、その先のクリスマスもずっと、一緒に過ごせますよね?」
芙実は自分でも驚くぐらいに強い口調になって訴えかけた。
「芙実・・・・・・・」
「帰ってきたばかりで疲れてないはずないです。今日はもう休みましょう?私、もう十分嬉しいです。理志さんと一緒にいられるだけで、本当に・・・・・・・」
理志は立ち止まって、自分を見上げる芙実をじっと見つめた。
「・・・・・わかった。じゃあ、バーはまた今度にしようか。もう、直接ホテルに行っていいってこと?」
「はい・・・・・・」
理志が手を強く握り直して言った。
芙実もキュ・・・・・と指に力を入れて握り返した。
理志が優しく微笑んで自分のことを見ている。
芙実は戸惑っていた。会えてすごく嬉しいはずなのに、会ってからずっと切ない気持ちが心を支配しているのだ。
理志が優しくしてくれるほどに、切なくなる。何故なのかはっきり自分でもわからない。
タクシーを拾ってホテルに向かう。
大通りを沢山のカップルが歩いているのが見えて、不思議に思う。去年まではクリスマスなんてさっさと過ぎたらいいのにと思っていた自分が、今年はこうして好きな人と一緒にまさに王道のクリスマスを過ごしているのだから。
理志のスマホが鳴る。
「おー。久しぶり」
理志は芙実の手を弄りながら話をする。芙実はその手の動きを見て、こっそり微笑んでいた。かすかに聞こえてくる声は男性の声だった。
「ああ、聞いた?そうなんだよ。うん・・・・・・あはは。ばーか。違うよ。そうだよ。うん・・・・・・。お前さぁ、結婚式呼ぶからちゃんと来いよ」
結婚式というワードが聞こえて、ハッとする。芙実は理志を見た。
「違うよ。俺が結婚したいと思ったの。・・・・・・どんなって。可愛いよ。世界で一番可愛い」
芙実は自分のことだと察知して、ぎょっとした。
(さ、理志さん・・・・・・!)
芙実はここまでしてくれたのだからもう十分だと思い、理志に言った。
「理志さん。今日はもうお疲れだと思うので、バーに行くのはまた今度で良いので、もう休みませんか?」
「別に平気だよ。せっかくのクリスマスだし・・・・・」
「クリスマスは来年もありますよね?来年も、その先のクリスマスもずっと、一緒に過ごせますよね?」
芙実は自分でも驚くぐらいに強い口調になって訴えかけた。
「芙実・・・・・・・」
「帰ってきたばかりで疲れてないはずないです。今日はもう休みましょう?私、もう十分嬉しいです。理志さんと一緒にいられるだけで、本当に・・・・・・・」
理志は立ち止まって、自分を見上げる芙実をじっと見つめた。
「・・・・・わかった。じゃあ、バーはまた今度にしようか。もう、直接ホテルに行っていいってこと?」
「はい・・・・・・」
理志が手を強く握り直して言った。
芙実もキュ・・・・・と指に力を入れて握り返した。
理志が優しく微笑んで自分のことを見ている。
芙実は戸惑っていた。会えてすごく嬉しいはずなのに、会ってからずっと切ない気持ちが心を支配しているのだ。
理志が優しくしてくれるほどに、切なくなる。何故なのかはっきり自分でもわからない。
タクシーを拾ってホテルに向かう。
大通りを沢山のカップルが歩いているのが見えて、不思議に思う。去年まではクリスマスなんてさっさと過ぎたらいいのにと思っていた自分が、今年はこうして好きな人と一緒にまさに王道のクリスマスを過ごしているのだから。
理志のスマホが鳴る。
「おー。久しぶり」
理志は芙実の手を弄りながら話をする。芙実はその手の動きを見て、こっそり微笑んでいた。かすかに聞こえてくる声は男性の声だった。
「ああ、聞いた?そうなんだよ。うん・・・・・・あはは。ばーか。違うよ。そうだよ。うん・・・・・・。お前さぁ、結婚式呼ぶからちゃんと来いよ」
結婚式というワードが聞こえて、ハッとする。芙実は理志を見た。
「違うよ。俺が結婚したいと思ったの。・・・・・・どんなって。可愛いよ。世界で一番可愛い」
芙実は自分のことだと察知して、ぎょっとした。
(さ、理志さん・・・・・・!)