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女ざかりの恋の音色は
第13章 【番外編  完結】眩い光りの中で
「そっちは何?」

もう一つの袋に気づいて理志が箱を手に取った。
一つがこのランジェリーだとすると、もう一つも普通のプレゼントじゃないと予想が出来た。

「ま、待ってください!これは帰ってから開けます。一人で!!」
「えー何それ。あやしいー」

芙実の慌てように理志は目を細めると勝手に包みを開けた。

「ひ、人のもの勝手に開けないでください!」
「いやいや、その下着から推察するに、俺と一緒に楽しんでね♪のプレゼントでしょ。てことはこっちも・・・・・・・」

理志があっという間にリボンをほどいて中身を取り出した。
一見美容用品のようなパッケージの箱だった。

「食べられるローション・・・・・・・ピーチ味、はちみつ味・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」

芙実は頭を抱えた。
彼氏が出来て初めてのクリスマスをロマンチックに過ごしたいと言った芙実に亜里抄は冷ややかな声で、どうせセックス三昧なクリスマスになると嘲っていた。
‘私の言った通りになったでしょ?‘と悪魔的に笑っている亜里抄が目に浮かぶ。
芙実は心の中で恨んだ。

「・・・・・・もー、困るなぁー・・・・・!クリスマスにこんなものもらったことなかったのに、ほんっと亜里抄ちゃんたら困った人でイヤになっちゃう・・・・・・・」

そう言って袋に下着もローションも戻した。

「えー。せっかくなんだから、両方使おうよ。今日使ってってことでのプレゼントでしょ。間違いなく」
「いえ、今日は普通に・・・・・・・その・・・・・・久しぶりですし・・・・・・・・初めてのクリスマスですし・・・・・・・」
「だからこそでしょ?俺、使いたい。俺、芙実とイチャイチャすることだけを楽しみに出張耐えてきたんだけど」
「・・・・・・・・・」

理志が芙実に寄りかかり顔を覗きこむ。
間近で見ると、やっぱり理志は少しやつれて見えた。
いつもの精悍さが抑えられて幼く見える。

「頑張ったご褒美ということで、着てみせて」
「ご褒美・・・・・・・?」

これが果たしてご褒美になるのか甚だ疑問だった。
芙実は少し細くなった理志の顔を見た。
自分が癒しになれるなら・・・・・と芙実は理志の希望を叶えることにした。

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