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女ざかりの恋の音色は
第7章 締め付けられる心
飲み会に参加したものの、主役の女性はみんなに囲まれて近づけそうになかった。
芙実は酒も飲めないので、ウーロン茶をちびちび飲んでいた。
目の前に座った男性社員と資格の話になる。
「え・・・・・!?プラチナとネットワークスペシャリスト持ってるの!?」
「あ、でも、休職中に取りました。働きながらじゃ難しいですよね」
「いやいや・・・・・すごいよ。もっとバリバリ働きたいんじゃないの?」
「いえいえ、今がちょうどいいです」
男性は理志と同じ歳だった。自分は資格を一つも持ってないからと、しきりに褒められた。
「ふーん・・・・・・。樫野さんて、酒飲まないよね。飲んだらどうなるの?」
「眠くなります」
「ほんと?ちょっと飲んでみてよ」
男性が面白がってビールをすすめてきた。
「やめてください~。パワハラですか~?」
理志が高い声で言いながら芙実の隣に座った。
「そんなんじゃねーよ」
男性は理志の姿を見ると、へらへらと笑った。
理志のあぐらをかいた膝が芙実の太ももに触れる。
芙実がそっと距離をあけると、追いかけるように理志の膝が再び太ももに触れた。
「お前が来ると、女子はみんな蒼井に注目しちゃうから~。あっちの華やかな方行けよ~。樫野さんはレアキャラだから、今日はゆっくり話したいのに~」
男性は酔ってる勢いで、先輩の理志に冗談半分、本気半分といった調子で言った。
「俺だってレアキャラと話したいよ。樫野さん、お疲れ」
「あ・・・・・はい・・・・・・」
グラスをカチンと合わせる。
「女子たちが来月の社内イベント・・・・・バーベキュー?で、お前と相談したいことあるって言ってたぞ。お前は火起しの手際が良くて感心しちゃうってみんなべた褒めだった」
理志は目前のスルメを掴んでかじりながら男性に言った。
「えっ!マジ!??そっか。じゃあ、ちょっと話してくるわ。樫野さん、また」
男性は嬉々として女性たちのいるテーブルに移動していった。
これではまるで、芙実がかわいそうで相手をしてもらっていたみたいだ。
「樫野さん、酔うと寝ちゃうんだ」
「・・・・・・そうですね。はい」
二人は余所余所しい態度で会話を続ける。
「じゃあ、彼氏以外の男の前で飲んだらだめだね」
理志が’彼氏’の話を出してきてギクリとする。
芙実は酒も飲めないので、ウーロン茶をちびちび飲んでいた。
目の前に座った男性社員と資格の話になる。
「え・・・・・!?プラチナとネットワークスペシャリスト持ってるの!?」
「あ、でも、休職中に取りました。働きながらじゃ難しいですよね」
「いやいや・・・・・すごいよ。もっとバリバリ働きたいんじゃないの?」
「いえいえ、今がちょうどいいです」
男性は理志と同じ歳だった。自分は資格を一つも持ってないからと、しきりに褒められた。
「ふーん・・・・・・。樫野さんて、酒飲まないよね。飲んだらどうなるの?」
「眠くなります」
「ほんと?ちょっと飲んでみてよ」
男性が面白がってビールをすすめてきた。
「やめてください~。パワハラですか~?」
理志が高い声で言いながら芙実の隣に座った。
「そんなんじゃねーよ」
男性は理志の姿を見ると、へらへらと笑った。
理志のあぐらをかいた膝が芙実の太ももに触れる。
芙実がそっと距離をあけると、追いかけるように理志の膝が再び太ももに触れた。
「お前が来ると、女子はみんな蒼井に注目しちゃうから~。あっちの華やかな方行けよ~。樫野さんはレアキャラだから、今日はゆっくり話したいのに~」
男性は酔ってる勢いで、先輩の理志に冗談半分、本気半分といった調子で言った。
「俺だってレアキャラと話したいよ。樫野さん、お疲れ」
「あ・・・・・はい・・・・・・」
グラスをカチンと合わせる。
「女子たちが来月の社内イベント・・・・・バーベキュー?で、お前と相談したいことあるって言ってたぞ。お前は火起しの手際が良くて感心しちゃうってみんなべた褒めだった」
理志は目前のスルメを掴んでかじりながら男性に言った。
「えっ!マジ!??そっか。じゃあ、ちょっと話してくるわ。樫野さん、また」
男性は嬉々として女性たちのいるテーブルに移動していった。
これではまるで、芙実がかわいそうで相手をしてもらっていたみたいだ。
「樫野さん、酔うと寝ちゃうんだ」
「・・・・・・そうですね。はい」
二人は余所余所しい態度で会話を続ける。
「じゃあ、彼氏以外の男の前で飲んだらだめだね」
理志が’彼氏’の話を出してきてギクリとする。