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女ざかりの恋の音色は
第10章 激しい嫉妬
ようやく話題を見つけたといわんばかりに勢いよく話し出した芙実を見てミキが笑った。
「賞って言ってもグランプリじゃなくて期待賞みたいな、たいしたことないやつよ。あ、動画見てみる?」
「はい・・・・・!」
ミキがスマホで賞を取った映像を見せた。
台湾と日本の風景が交互に映し出され、それぞれの特徴を生かした色鮮やかな映像がスカの音楽に乗せて数分続いた。
「・・・・・・すごい・・・・・・」
芙実は驚きの表情で呟いた。
「私、9歳まで台湾で育ったの。親の仕事の関係で。日本と台湾をテーマにしてみたんだ。目線が低いでしょ?私が子供の頃に見た二つの故郷っていう感じで」
「すごいです・・・・・!素敵・・・・・・!かっこいいー・・・・・・・」
芙実は目をキラキラさせてミキを見つめている。
「ミキ、バンドのミュージックビデオもけっこう担当してるんだよ」
西野があるバンドの名前を挙げると、芙実は更に驚いて絶句していた。
「あの子たち、作った時は売れないと思ったけど、けっこう売れてきたわね」
「私、インディーズの時からライブ行ってます!知ってます、そのMV!!ええー!!すごい・・・・・!あれミキさんが作ったんだ・・・・・」
芙実はすごいすごいと大興奮だった。
あっというまにミキの才能にほれ込んでしまったようだった。
とりあえず打ち解けることができて、理志も安心していた。
ミキは顔を見た瞬間に自分が好きなタイプか嫌いなタイプかわかる、という人間で、嫌いなタイプだと完全に無視したりするのだ。芙実にその情報を与えていたら、絶対に来ないと思ったので言わなかった。
料理も運ばれて、芙実の緊張もとけて、楽しく会話が続く。
仕事のこと、芙実とのなれそめのこと、三人の大学時代のこと・・・・・。
「じゃあ、お二人は大学生の時からのお付き合いなんですか?」
芙実がミキと西野に向かって尋ねる。
「大学の時はただの友達だね。卒業してから。まあ、くっついたり離れたり」
ミキが西野に向かって意味ありげに笑った。
「別れても、いつも西野の方が、やっぱりミキがいいってなるの」
理志は芙実に説明した。
芙実は、うんうんと頷いた。
「賞って言ってもグランプリじゃなくて期待賞みたいな、たいしたことないやつよ。あ、動画見てみる?」
「はい・・・・・!」
ミキがスマホで賞を取った映像を見せた。
台湾と日本の風景が交互に映し出され、それぞれの特徴を生かした色鮮やかな映像がスカの音楽に乗せて数分続いた。
「・・・・・・すごい・・・・・・」
芙実は驚きの表情で呟いた。
「私、9歳まで台湾で育ったの。親の仕事の関係で。日本と台湾をテーマにしてみたんだ。目線が低いでしょ?私が子供の頃に見た二つの故郷っていう感じで」
「すごいです・・・・・!素敵・・・・・・!かっこいいー・・・・・・・」
芙実は目をキラキラさせてミキを見つめている。
「ミキ、バンドのミュージックビデオもけっこう担当してるんだよ」
西野があるバンドの名前を挙げると、芙実は更に驚いて絶句していた。
「あの子たち、作った時は売れないと思ったけど、けっこう売れてきたわね」
「私、インディーズの時からライブ行ってます!知ってます、そのMV!!ええー!!すごい・・・・・!あれミキさんが作ったんだ・・・・・」
芙実はすごいすごいと大興奮だった。
あっというまにミキの才能にほれ込んでしまったようだった。
とりあえず打ち解けることができて、理志も安心していた。
ミキは顔を見た瞬間に自分が好きなタイプか嫌いなタイプかわかる、という人間で、嫌いなタイプだと完全に無視したりするのだ。芙実にその情報を与えていたら、絶対に来ないと思ったので言わなかった。
料理も運ばれて、芙実の緊張もとけて、楽しく会話が続く。
仕事のこと、芙実とのなれそめのこと、三人の大学時代のこと・・・・・。
「じゃあ、お二人は大学生の時からのお付き合いなんですか?」
芙実がミキと西野に向かって尋ねる。
「大学の時はただの友達だね。卒業してから。まあ、くっついたり離れたり」
ミキが西野に向かって意味ありげに笑った。
「別れても、いつも西野の方が、やっぱりミキがいいってなるの」
理志は芙実に説明した。
芙実は、うんうんと頷いた。