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人妻奈津美の秘め事
第2章 もう一人の彼
「こんにちは♪」
私が庭でガーデニングに勤しんでいると裏のアパートに住んでいる学生が挨拶してきた。
「あ、青山君、こんにちは♪」
彼とは今までにも何度か挨拶を交わした事があった。
礼儀正しい好青年だった。
「ガーデニングですか?精が出ますね」
「ええ、真似事だけどね」
「綺麗ですね」
「え・・?」
一瞬、ドキッとした。
「この花は何という名前なんですか?」
花の事だった。
てっきり、私へのお世辞かと早合点してしまった。
「あ、ああ、これはシンビジウムっていうのよ」
勝手に早合点していた自分が恥ずかしかった。
気を取り直して彼に教えてあげた。
「へー、綺麗な花ですね。決して派手じゃないけど、誇らしげに咲いてますもんね。『私はここにいるわよ!』って自己主張しているみたいで意地らしいですね」
「あ、ええ、そうね。目立たないけど、ちゃんと自己主張しているわよね♪」
話を合わせた。
「でも、奥さんも綺麗ですね」
「え・・?」
聞き違いかと思った。
「いえ、奥さんも決して派手じゃないけどちゃんと自己主張していますもんね」
「え?え?わ、私はそんな自己主張なんて・・」
「いいえ、自分ではそんなつもりはなくてもその美貌がちゃんと回りにアピールしてますよ。スタイルもいいし・・」
「えー?嫌だ、無理してそんなお世辞なんか言わなくてもいいのよ」
私は照れ笑いしながら手を振って否定した。
「いつも奥さんを見るたびに綺麗な女性だなって思っていたんです」
彼があり得ない告白を始めて、私は戸惑ってしまった。
「な、何言ってるの!」
「本当ですよ!僕は派手な薔薇の花なんかより、その薔薇の引き立て役のかすみ草の方が好きなんです。奥さんは僕にとってかすみ草なんですよ」
「えー?私がかすみ草?う、嬉しいけど・・でも私はそんな・・」
「いいんですよ。僕が勝手にそう思ってるだけなんですから!」
そう言うと彼はペコリと頭を下げて行ってしまった。
私の心の湖に石を投げて波紋を残したまま・・
私が庭でガーデニングに勤しんでいると裏のアパートに住んでいる学生が挨拶してきた。
「あ、青山君、こんにちは♪」
彼とは今までにも何度か挨拶を交わした事があった。
礼儀正しい好青年だった。
「ガーデニングですか?精が出ますね」
「ええ、真似事だけどね」
「綺麗ですね」
「え・・?」
一瞬、ドキッとした。
「この花は何という名前なんですか?」
花の事だった。
てっきり、私へのお世辞かと早合点してしまった。
「あ、ああ、これはシンビジウムっていうのよ」
勝手に早合点していた自分が恥ずかしかった。
気を取り直して彼に教えてあげた。
「へー、綺麗な花ですね。決して派手じゃないけど、誇らしげに咲いてますもんね。『私はここにいるわよ!』って自己主張しているみたいで意地らしいですね」
「あ、ええ、そうね。目立たないけど、ちゃんと自己主張しているわよね♪」
話を合わせた。
「でも、奥さんも綺麗ですね」
「え・・?」
聞き違いかと思った。
「いえ、奥さんも決して派手じゃないけどちゃんと自己主張していますもんね」
「え?え?わ、私はそんな自己主張なんて・・」
「いいえ、自分ではそんなつもりはなくてもその美貌がちゃんと回りにアピールしてますよ。スタイルもいいし・・」
「えー?嫌だ、無理してそんなお世辞なんか言わなくてもいいのよ」
私は照れ笑いしながら手を振って否定した。
「いつも奥さんを見るたびに綺麗な女性だなって思っていたんです」
彼があり得ない告白を始めて、私は戸惑ってしまった。
「な、何言ってるの!」
「本当ですよ!僕は派手な薔薇の花なんかより、その薔薇の引き立て役のかすみ草の方が好きなんです。奥さんは僕にとってかすみ草なんですよ」
「えー?私がかすみ草?う、嬉しいけど・・でも私はそんな・・」
「いいんですよ。僕が勝手にそう思ってるだけなんですから!」
そう言うと彼はペコリと頭を下げて行ってしまった。
私の心の湖に石を投げて波紋を残したまま・・