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我が運命は君の手にあり
第7章 第七章
「誕生日おめでとう。プレゼントだ、開けてごらん?」
「え……」
「ほら早く」
和紙の包装を解き、赤いベルベットの小箱をそっと開いた。
白い椿の花と小さな蕾が目に入った。
「かんざし……」
花と蕾を金色の葉が支え、そこからまっすぐに茎が伸びている。品のある美しいかんざしだった。
「うむ、花はシルバーの白仕上げという製法らしい、葉と茎は真鍮で……」
「あの、私の誕生日をご存知だったんですか?」
「前に履歴書を見たからね」
祖母以外の誰からも、誕生日のプレゼントを受け取った記憶がなかった。そんなものだと思っていた。
「……あ、ありがとうごさいます」
潤む瞳と、鋭く変わっていく染井の視線が交わった。
「嬉しい……、旦那様、旦那様……」
冴子はテーブルにかんざしを置き、染井にしがみついた。彼は当然の如く、慣れた手つきでショーツの中を捏ね回した。
「あ……あぁ……」
「もうこんなになって。何を考えていたんだ冴子」
「旦那様の、旦那様の事を……」
そう、この人でなければならない。冴子は自分の恋心など、とるに足りないものだと思った。
私の全てを救ってくれた人。染井剛介がいてくれるだけで幸せだ。
「一緒に祝ってくれる人は?」
「誰も、……だ、旦那様だけ……あっ……」
「え……」
「ほら早く」
和紙の包装を解き、赤いベルベットの小箱をそっと開いた。
白い椿の花と小さな蕾が目に入った。
「かんざし……」
花と蕾を金色の葉が支え、そこからまっすぐに茎が伸びている。品のある美しいかんざしだった。
「うむ、花はシルバーの白仕上げという製法らしい、葉と茎は真鍮で……」
「あの、私の誕生日をご存知だったんですか?」
「前に履歴書を見たからね」
祖母以外の誰からも、誕生日のプレゼントを受け取った記憶がなかった。そんなものだと思っていた。
「……あ、ありがとうごさいます」
潤む瞳と、鋭く変わっていく染井の視線が交わった。
「嬉しい……、旦那様、旦那様……」
冴子はテーブルにかんざしを置き、染井にしがみついた。彼は当然の如く、慣れた手つきでショーツの中を捏ね回した。
「あ……あぁ……」
「もうこんなになって。何を考えていたんだ冴子」
「旦那様の、旦那様の事を……」
そう、この人でなければならない。冴子は自分の恋心など、とるに足りないものだと思った。
私の全てを救ってくれた人。染井剛介がいてくれるだけで幸せだ。
「一緒に祝ってくれる人は?」
「誰も、……だ、旦那様だけ……あっ……」