この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
我が運命は君の手にあり
第2章 第二章
ハットを被って出ていく父の背中を一瞥し、遼は秋津冴子の前に立った。

「連絡なんかしなくていいですよ。からかっただけなんです。あの人はいつもそうなんだ、だから気にしないでください」
「いいえ」

彼女はすがるように遼を見上げ、すぐに力なく目を伏せると再び頭を下げた。

「本当に申し訳ありませんでした」
「あの、何かあったらここに」

遼は咄嗟に自分の名刺を手渡した。

何かあったら……
(何があるというんだ)

会場をあとにする秋津冴子をスタッフ全員が見つめている。その目に浮かんでいるのは同情ではなく、好奇の色だった。

「ねえ、まさかね」
「まさかでしょ」

囁く声が伝わってくる。誰もが同じことを思っているに違いない。遼の胸に冷たい靄がかかった。

「さあさあみんな、早く片付けて焼肉!」
「はーい」

受付スタッフの声で、止まっていた空気が動きだした。


/334ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ