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我が運命は君の手にあり
第9章 第九章
冴子が会場の入口を見ている。少しの間があり、優しい笑顔が浮かんだ。
「来ちゃいました」
「お待ちしてました。まぁ、素敵なお着物、よくお似合いです」
入ってきたのは和服姿の咲だった。
「ほんとですか? 秋津さんにそう言ってもらえるとなんだか嬉しいです」
申込用紙の記入を終えた女性二人が振り返った。
「え、咲? ……わー、着物着てるからわからなかったよ」
「ホントびっくり。まさか着物で登場するとは」
「素敵な着物だね、こういうの欲しい」
「髪型変えるとまるで別人じゃない」
「ねぇ、こういうのハイカラって言うんじゃない?」
興奮気味の二人は咲の後ろに回ったりして、次々に感想を口にした。
「あはは、ありがとう。二人とも来てくれたんだ」
「だってあんなメールが回ってきたら誰だって来るでしょ、ねぇ、ふふっ」
「そうだよ。いったい何人に送ったの?」
咲が目を上向かせ少し口を尖らせた。
「そうねぇ、知り合い全部。八十名以上かな。友人知人にしっかり宣伝してね、って強制しちゃった」
「そうそう、花展への強制ご招待、ふふっ」
「おかげで同じ内容のメールがあちこちから来たわよ、あはは、さすが咲」
「来ちゃいました」
「お待ちしてました。まぁ、素敵なお着物、よくお似合いです」
入ってきたのは和服姿の咲だった。
「ほんとですか? 秋津さんにそう言ってもらえるとなんだか嬉しいです」
申込用紙の記入を終えた女性二人が振り返った。
「え、咲? ……わー、着物着てるからわからなかったよ」
「ホントびっくり。まさか着物で登場するとは」
「素敵な着物だね、こういうの欲しい」
「髪型変えるとまるで別人じゃない」
「ねぇ、こういうのハイカラって言うんじゃない?」
興奮気味の二人は咲の後ろに回ったりして、次々に感想を口にした。
「あはは、ありがとう。二人とも来てくれたんだ」
「だってあんなメールが回ってきたら誰だって来るでしょ、ねぇ、ふふっ」
「そうだよ。いったい何人に送ったの?」
咲が目を上向かせ少し口を尖らせた。
「そうねぇ、知り合い全部。八十名以上かな。友人知人にしっかり宣伝してね、って強制しちゃった」
「そうそう、花展への強制ご招待、ふふっ」
「おかげで同じ内容のメールがあちこちから来たわよ、あはは、さすが咲」