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我が運命は君の手にあり
第2章 第二章
「ところで、これなんだがね……」

染井は床の間が見えるように身体の向きを変え、冴子の様子を伺った。

「……っ」

花台の上に、昨日と同じやぶ椿が生けられている。

「さぁ、もっとこっちに」

花などどうでもよかった。そんな事より割った花瓶にいくら支払えばいいのか。手持ちの現金で足りなければ、今後の約束を取り交わし、直ぐに仕事に向かわなければならない。

「あの、私は割ってしまった花瓶の……」

カチッ……

硬い音が響いた。床の間に置かれた黒い花台に赤い花が落ちた。染井はまたも手を伸ばし、枝にひとつ残った花にも鋏を近づける。

「これは君」

カチッ……

「っ……」

切り落とされた二つの花は少し離れて並んでいる。彼はそれを摘み、水を張った青い水盤に浮かべて座卓にのせた。
冴子は無言で花を見つめ、その意図を問うように彼を見つめた。

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