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我が運命は君の手にあり
第11章 第十一章
「どうぞ、応接室に……」
守沢の声と同時にドアが開いた。
「ただいま」
「あ、秋津さん、ご苦労様。ちょうど今お見えになったのよ」
冴子から買い物袋を受け取った守沢は、遼と益田に会釈して給湯室に入っていった。
「秋津さん、こちら、ライターの益田さんです」
久しぶりの冴子に少し緊張したが、遼はいつもと変わらない風を装った。
「はじめまして、秋津です。よろしくお願いします」
ブラウスの胸の膨らみが、彼女の裸体を思い起こさせる。薄いピンクの口紅は慎ましく、伏し目がちで大人しい印象を与えたが、遼はその向こうの肉感的な女を知っていた。
「…………ま、益田です。ええっと、は、はじめまして……」
益田は明らかに冴子に見とれていた。気付いた遼はほくそ笑み、心で拳を握った。仕事柄、様々な人間と接してきた筈の益田が動揺している。まいったな、とでも言いたげに首の後ろに手をやり、「よろしくお願いします」と握手を求めた。
「益田さん、掛けましょうか」
「ははっ、そうですね」
「ではこちらへどうぞ」
冴子の招きで応接室に入った二人は、テーブルを挟んでソファに腰かけた。
守沢の声と同時にドアが開いた。
「ただいま」
「あ、秋津さん、ご苦労様。ちょうど今お見えになったのよ」
冴子から買い物袋を受け取った守沢は、遼と益田に会釈して給湯室に入っていった。
「秋津さん、こちら、ライターの益田さんです」
久しぶりの冴子に少し緊張したが、遼はいつもと変わらない風を装った。
「はじめまして、秋津です。よろしくお願いします」
ブラウスの胸の膨らみが、彼女の裸体を思い起こさせる。薄いピンクの口紅は慎ましく、伏し目がちで大人しい印象を与えたが、遼はその向こうの肉感的な女を知っていた。
「…………ま、益田です。ええっと、は、はじめまして……」
益田は明らかに冴子に見とれていた。気付いた遼はほくそ笑み、心で拳を握った。仕事柄、様々な人間と接してきた筈の益田が動揺している。まいったな、とでも言いたげに首の後ろに手をやり、「よろしくお願いします」と握手を求めた。
「益田さん、掛けましょうか」
「ははっ、そうですね」
「ではこちらへどうぞ」
冴子の招きで応接室に入った二人は、テーブルを挟んでソファに腰かけた。