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我が運命は君の手にあり
第11章 第十一章
「彼女も一途です」

「ほぅ、秋津さんも」

「そうです。だからこそ俺は……」

「僕にはそうは思えませんが」

携帯電話が鳴りだした。

「……はい、染井です。あぁ、はい、大丈夫です。……そうですか、わざわざありがとうごさいます。はい、では後ほど」

「お仕事ですか」

「えぇ、これから行く講習会の受講者が増えたと……」

「ははっ、盛況ですね。そろそろ行きますか」

益田が立ち上がった。二人が応接室を出ると、皆はそれぞれのデスクでコーヒーを飲んでいた。

「あら、もうお帰りですか?」

守沢が立ち上がった。

「えぇ、今日はこちらの雰囲気を嗅ぎに来ただけなんです」

「嗅ぎに来ただって、あははっ」

五人は顔を見合わせたが、冴子は鳴り出した電話の受話器を取った。

「次回は是非お話を聞かせてください、あと、写真撮影も」

「はーい」

「いつも通りでお願いしますね。エステなんて行かなくていいですから」

「あらやだ、行かなくちゃ」

「向井さんたら、あははは……」

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