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我が運命は君の手にあり
第12章 第十二性
旦那様は私の人生を救い、変え、全てを与えてくれる。旦那様は私と祖母の恩人。背を向ける事は出来ない。

再び携帯が着信を知らせた。

――お疲れ様です。取材の時いなかったらしいね、お婆様の具合はどう?

遼からだった。

――お疲れ様です。ご心配頂きありがとうございます。お陰様で大事には至りませんでした

――よかった。久しぶりにあのラーメン屋に行かない? 親父さんやみんなが君に会いたがってるんだ

もう彼の大切な人達と関わってはいけない。

――今回のお仕事が無事軌道に乗ったら、私に御馳走させてください

――よしわかった。必ず成功させる。見ていてくれよ

雨が落ちてきた。傘にあたる雨音がぽつりぽつりと語りかけてくる。

ほら、また嘘をついた
ほら、また裏切った
お前は、彼だけを裏切っている
彼の為よ
ほら、また嘘をついた









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