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我が運命は君の手にあり
第12章 第十二性
「僕も守沢さんに用があるんです」
「えっ?」
「この前撮った写真が出来たら見せてほしいって言われてたんですよ。なかなか時間がなくて、やっとお見せできる」
「……そうですか」
「外のコインパーキングに停めてあります。軽ワゴンですけどね、ははっ」
冴子は気乗りしないまま益田の後ろを歩いた。今日の益田は以前と違い、親しみ易い印象だった。
「助手席にどうぞ、仕事に使っている車なので、後ろは撮影機材とか資料でいっぱいなんです」
無下に断る訳にもいかず、「では、お言葉に甘えて」と彼の隣に座った。
パーキングを出た車は夕暮れの街に出た。蒸し暑かった車内にエアコンの冷気が広がっていく。
「じつは僕、元はカメラマンなんです。子供の頃からカメラが大好きで、夢は叶ったもののなかなか芽が出ず、今に至るってわけです」
「……そうですか」
冴子は正面を向いて答えた。
「えっ?」
「この前撮った写真が出来たら見せてほしいって言われてたんですよ。なかなか時間がなくて、やっとお見せできる」
「……そうですか」
「外のコインパーキングに停めてあります。軽ワゴンですけどね、ははっ」
冴子は気乗りしないまま益田の後ろを歩いた。今日の益田は以前と違い、親しみ易い印象だった。
「助手席にどうぞ、仕事に使っている車なので、後ろは撮影機材とか資料でいっぱいなんです」
無下に断る訳にもいかず、「では、お言葉に甘えて」と彼の隣に座った。
パーキングを出た車は夕暮れの街に出た。蒸し暑かった車内にエアコンの冷気が広がっていく。
「じつは僕、元はカメラマンなんです。子供の頃からカメラが大好きで、夢は叶ったもののなかなか芽が出ず、今に至るってわけです」
「……そうですか」
冴子は正面を向いて答えた。