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我が運命は君の手にあり
第13章 第十三章
咄嗟にしゃがんだ遼は、携帯を落としそうになりながら、通話を拒否した。激しい胸の鼓動を抑え、固く目を閉じて耳を澄ませた。
部屋の静寂は保たれている。
女が眠りこけている事を願って恐る恐る中を覗くと、彼女はやはり、微動だにせずそこにいた。その白く美しい足に見入っているうち、彼はふと、足首の縄を手繰り寄せたい欲望を覚えた。その時、女の肩が大きく揺れた。

「 旦那様、旦那様、来て、早くここへ……」

(っ!……)

涙声で懇願し、手招きしている。襦袢がはだけ、白い肩があらわになった。上半身を起こした女は、尚も切なげに男を呼んだ。

「お願いです旦那様。は、早く、早くここに……」

伸ばした腕の下から乳房が覗いている。背中から滑り落ちた襦袢は、横座りした女の熟れた尻を露にした。乱れた髪が横顔を隠しても、遼はその声と身体を知っていた。

「どうした冴子、ん? あれでは足りなかったのか。……ふふ、本当に欲張りだな君は」

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