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我が運命は君の手にあり
第13章 第十三章
「あはは、わけがわからないですよね。 俺だってそうですよ。思い出しただけで吐き気をもよおすんです」
遼はビールをひと口飲むと、軽いけっぷをして少し笑った。
「染井流二代目家元、染井剛介と秋津冴子との関係ですよ」
益田は一瞬目を見開いたが、さほど驚いた様子は見せなかった。
「彼女はどっちを裏切っていたと思いますか。俺?それともあの好き者の親父? はははっ、とにかく、あの女は俺の前では猫を被ってました。あれは情婦にするに相応しい女です。見事な腰つきに男を誘うよがり声。そのうえ何をされても泣いて喜ぶ女ですよ」
「……」
酔いがまわってきた遼は、変わらず落ち着き払っている益田に、むきになって喋り続けた。
「嘘じゃないですよ、この目で見たんです。赤い縄で足を縛られてましてね、大人の玩具がそこら辺に転がってるんです。もう想像がつくでしょう。おまけに、いかにもって感じの赤い長襦袢ですよ。はっ、あの関係が昨日今日始まったとはとても思えない」
遼はビールをひと口飲むと、軽いけっぷをして少し笑った。
「染井流二代目家元、染井剛介と秋津冴子との関係ですよ」
益田は一瞬目を見開いたが、さほど驚いた様子は見せなかった。
「彼女はどっちを裏切っていたと思いますか。俺?それともあの好き者の親父? はははっ、とにかく、あの女は俺の前では猫を被ってました。あれは情婦にするに相応しい女です。見事な腰つきに男を誘うよがり声。そのうえ何をされても泣いて喜ぶ女ですよ」
「……」
酔いがまわってきた遼は、変わらず落ち着き払っている益田に、むきになって喋り続けた。
「嘘じゃないですよ、この目で見たんです。赤い縄で足を縛られてましてね、大人の玩具がそこら辺に転がってるんです。もう想像がつくでしょう。おまけに、いかにもって感じの赤い長襦袢ですよ。はっ、あの関係が昨日今日始まったとはとても思えない」