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我が運命は君の手にあり
第3章 第三章
開場後しばらくは来場者が少なく気抜けしていたが、昼近くになると門下生が友人や家族を連れて訪れ、また、買い物中の主婦達が賑わいに誘われて足を運び始めた。
受付の二人は愛想よく立ちまわり、パンフレットとアンケート用紙を次々に手渡した。
「こんにちは、どうぞごゆっくり」
スーツを纏った遼が姿を現すと、周囲の女性達が色めき立つ。
「ねぇ、あの人誰かしら」
主婦とおぼしき二人の会話を耳にした北沢が「次期家元の染井遼です」と即座に答えた。
「ねぇ聞いた? 次期家元だって。若くて素敵よね」
「ほんと、なんだか見とれちゃう」
花を見るより遼に目がいく彼女達に、北沢はすかさず体験教室の案内と申込み書を差し出した。
「一度いらしてみませんか?」
「見て、初回無料だって」
そつのない北沢に感心しつつ、冴子はクリップボードとボールペンを用意した。
「どうぞ、こちらをお使いください」
受付の二人は愛想よく立ちまわり、パンフレットとアンケート用紙を次々に手渡した。
「こんにちは、どうぞごゆっくり」
スーツを纏った遼が姿を現すと、周囲の女性達が色めき立つ。
「ねぇ、あの人誰かしら」
主婦とおぼしき二人の会話を耳にした北沢が「次期家元の染井遼です」と即座に答えた。
「ねぇ聞いた? 次期家元だって。若くて素敵よね」
「ほんと、なんだか見とれちゃう」
花を見るより遼に目がいく彼女達に、北沢はすかさず体験教室の案内と申込み書を差し出した。
「一度いらしてみませんか?」
「見て、初回無料だって」
そつのない北沢に感心しつつ、冴子はクリップボードとボールペンを用意した。
「どうぞ、こちらをお使いください」