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我が運命は君の手にあり
第4章 第四章
「こんばんは。わぁ、お着物素敵ですね、凄く似合ってます。私なんて、このユニフォーム意外はいつもジャージ、あはは。あ、信子さんお部屋にいらっしゃいますよ、顔色も良くて、今日はご飯も完食なさいました」
「いつも良くしていただいて……」
「いえいえ、信子さんの楽しいお喋りにみんな癒されてるんですよ」

終の棲家として祖母が入居したこの施設は、古い病院の跡地に建てられたもので、未だ新しい匂いが残っていた。居室はすべて個室で、冷暖房、洗面所が完備されている。介護用ベッド以外は私物を持ち込むことが許され、慣れ親しんだ家具と共に過ごせるよう配慮されていた。

ここへ入居してから信子は笑顔が増えた。車椅子での移動が殆どだが、近くの手洗いまでなら歩行器具を押して歩く。食堂に行けば皆と食事ができ、食後は共有スペースでレクリエーションが楽しめる。丸一日を家のベッドで過ごしていた頃と違い、薬を飲み忘れる心配もない。何より人と関わるという刺激が信子を明るくしていた。

「おばあちゃん、こんばんは」

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