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我が運命は君の手にあり
第4章 第四章
気の利いた会話が出来ない自分に焦り、それを楽しんでいるらしい染井に困惑した。静寂が重くのし掛かってくる中、携帯の着信に助けられた。

「あの、すみません、北沢さんからです」

染井に告げ、携帯を耳にあてた。

「はい」
「あ、秋津さん? 今大丈夫?」
「はい、大丈夫です」
「おばあちゃんとご一緒のところごめんなさいね。みんながね、秋津さんが来ないのは私のせいだって言うのよ、いじめたんだろって、失礼よねぇ」

周囲の賑やかな声が伝わってくる。

「まぁ……、えぇとても失礼です」
「ほら~、私に失礼だって言ってるわよ。あ、ごめんなさい。こっちは凄く盛り上がっちゃってて。今遼さんがみんなにお酌してるところなの。……あ、すみません、ありがとうございます。……えっ、はい、秋津さんですよ、代わりますか? え? ……はい、伝えます」

笑い声や歓声に紛れ、遼の声が僅かに聞こえた。

「遼さんがね、次はぜひとも出席してくださいって」


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