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我が運命は君の手にあり
第4章 第四章
立ち上がって帯をほどき、着物を畳んで部屋の隅に重ねた。白く光沢のある長襦袢を脱ぐと、部屋の冷たさが肌に染みてくる。新しい襦袢には既に白い半襟がついていて、冴子はそこに襟芯を通した。

白い長襦袢は自分を気高い者だと思わせてくれた。自己を律する覚悟とともに、新しく生まれ変わる象徴のように思え、着る度に気持ちが引き締まった。
姿見には、肌襦袢だけになった心細げな女が映る。手にした赤い襦袢を後ろに回して羽織り、袖を通して襟を重ねた。衣擦れの音がする。衣紋を引き、腰紐を結んで伊達締めで仕上げると、さっきとはまるで違う女が鏡の中にいた。

「……」

おろし立てを着た時の、あの晴れやかさではなく、まるで雷に打たれたように、ただ呆然と立っていた。冴子は息をのみ、その姿に見惚れた。

「さすが時江だ、ふふっ、君をよく知っている」
「……だ、旦那様」

振り向こうとした冴子の両肩を重い手が押さえた。

「じっとして」

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