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我が運命は君の手にあり
第4章 第四章
男は再び襦袢の裾を広げ、その下の裾よけも開いた。ニ枚の裾を重ねて左右に持ち上げ、冴子の両の手に掴ませた。
白い膝が露になった。

「……」

今、後ろの扉を開けて廊下に出れば、逃げ出す事は容易い。だが冴子は、自分の前に伏して、崇めるように舌を這わす男を見ていたかった。
男はこの邸宅の主で、染井流の家元だった。高級車を乗り回し、皆が彼に媚びへつらっている。その男が今、犬になると言う。

この私の犬に……

冴子の中で何かが弾けた。鏡の女を睨み、両手に持った襦袢の裾を、ゆっくりと肘を曲げて持ち上げた。真っ白な太腿が露出し、その中心に黒々とした茂みが見える。

「いいぞ……」

鏡の女に挑むように、冴子は足を広げて立った。鼓動が高まり恐怖を覚えながらも、身体は久々の男を求めていた。充分に成熟し、男に可愛がられて当然の肉体だった。乳房の先は硬く尖り、恥毛に隠れたそこは熱い期待で蠢いている。

(さあ、お舐め……)

その声が聞こえたかのように、男は恥毛の膨らみに頬擦りを始めた。太腿をやわやわと撫でながら、甘い疼きを冴子に与える。両手がゆっくりと内側を上がってくると、冴子は勝ち誇ったように目の前の女を見つめ、息を飲んだ。

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