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Minerva 〜闇の社交場で生贄となった少女〜
第2章 〜私の過去、私が本当の私に気づいたのは....〜
パパが私を犯すようになってからしばらくが経ち、さらにつらい出来事がありました。

ある日、パパに、ある偉いおじさんのところに遊びに行くように言われました。

ピアノのコンクールに行くときのような、ちゃんとしたドレスを着るように言われました。

おじさんのことは「パパにとってとても大事な人」という説明だけでした。

そして、おじさんから何かを言われたら「はい」とだけ答えなさいと....。

おじさんのところに行く日、私の家には、黒くて綺麗な大きい車が迎えに来ました。

運転手さんに案内され、車の後ろに乗ってみると、今まで乗ったことのない、まるで小さな部屋のような広い席でした。

おじさんの家には、私ひとりだけで行きました。

パパからは「大事な人」と言われていたので、子ども心にも、失礼があってはいけないと思い、上品に振る舞うことに決めていました。

やがて私の乗った車が和風のお屋敷に入ると、運転手さんがドアを開けてくれました。

すると、和服を着た優しそうなおじさんがニコニコしながら立っていました。

「やあ、早紀ちゃん、初めまして、お父さんのお友達のFですよ」

どんなおじさんか不安でしたが、優しそうなおじさんで安心しました。

でも、失礼があってはいけないと思い、丁寧にお辞儀をしてご挨拶しました。

「こんにちは、早紀です、今日はお招きありがとうございます」

「うんうん、早紀ちゃん、賢い子だね、今日はいっぱい遊んで行ってね」

「あ、喉が渇いただろう?なんでも用意しているから、まずは中にお入り」

おじさんは優しくお屋敷の中に案内してくれました。

ジュースを飲みながら、おじさんと話をしました。

「早紀ちゃん、この前のピアノのコンクール、おじさんも見せてもらったよ、すごく上手だね」

「ありがとうございます」

しばらくおじさんは、私にいろんなことを質問してきました。

私は、丁寧に答えました。

「おじさんばかり質問してしまったね、早紀ちゃんはおじさんに質問があるかい?」

「おじ様は、このお屋敷にひとりでお住まいなんですか?」

「ああ、この家はね、別荘みたいなもんなんだよ」

「静かでいいところだけどね、来る途中見てもらったように、山奥にあるから、お仕事に行ったりするのが大変なんだ、おうちは別にあるんだよ」
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