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郁美の真実 parallel story
第16章 〜早紀〜
「郁美さー。体調悪そうだな。」
「え?ちょっと疲れてるだけだよ?だいじょうぶ。」
「今年はさー、おじさんとこにはオレだけ行ってくるよ。」
「そういうわけにはいかないよ。」
「なんで?」
「うちの一族はしきたりみたいのにうるさいの。年末とか年始の挨拶みたいな礼儀にうるさいのは知ってるでしょ?」
「だけど、いつも郁美はつらそうだよ。すごく気を遣ってるんだろ?たまには行かなくてもいいんじゃないか?」
「....そういうわけにもいかないよ。」
「病気ってことにすればいいよ。インフルエンザとかだったら、うつしたらいけないからって理由でいけそうじゃん。」
「挨拶はきっちりオレがしてくるから....そうだ!友達と温泉でも行ってきたら?!」
「....う〜ん。やっぱりダメよ。」
「....」(強情なやつめ....これは困ったぞ。)
郁美の律儀さというか、健気さには感心してしまう。
「え?ちょっと疲れてるだけだよ?だいじょうぶ。」
「今年はさー、おじさんとこにはオレだけ行ってくるよ。」
「そういうわけにはいかないよ。」
「なんで?」
「うちの一族はしきたりみたいのにうるさいの。年末とか年始の挨拶みたいな礼儀にうるさいのは知ってるでしょ?」
「だけど、いつも郁美はつらそうだよ。すごく気を遣ってるんだろ?たまには行かなくてもいいんじゃないか?」
「....そういうわけにもいかないよ。」
「病気ってことにすればいいよ。インフルエンザとかだったら、うつしたらいけないからって理由でいけそうじゃん。」
「挨拶はきっちりオレがしてくるから....そうだ!友達と温泉でも行ってきたら?!」
「....う〜ん。やっぱりダメよ。」
「....」(強情なやつめ....これは困ったぞ。)
郁美の律儀さというか、健気さには感心してしまう。