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郁美の真実 parallel story
第16章 〜早紀〜
叔父方に着き、ふと考えた。

早紀に近づくため、郁美を叔父方に連れて来ないことに成功したが、あまり郁美の行動に興味を示さないのも不自然か。

3日ほども妻が遊びに出るのなら、相手ぐらいには興味を持つのが普通か。

この先、場合によっては早紀と不倫まがいのこともしなければならないかもしれない。

不自然な行動は控えよう。

とりあえず、郁美に叔父方に着いた連絡と、軽い詮索を入れることにする。

「ああ、郁美?叔父さんちに着いたよ。みんなにはインフルエンザの治りかけだから、大事を取って置いてきたって言っといた。みんな納得してるから、心配しないで羽伸ばしといてよ。」


「ありがとう、ごめんね。」


「ところで、誰とどこ行くことにしたの?」


「....あっ、あのね、有村先輩と温泉行くことにしたよ。」


「ぶっ....!!」

私は飲みかけのコーヒーを吹いてしまった。

有村....私と郁美が勤務する会社の人事部にいる人物だ。

入社時の新入社員研修では、教育係を担当していた。

有村は我々より3年上の先輩で総合職の女性社員だ。

入社後わずか3年で人事部の教育係を担当するぐらいなので、優秀な人物ではある。
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