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第17章 〜早紀の涙〜

「不倫に対して抵抗ない」というアピールをカッコつけてやってみたということだ。

私はポリアモリストではないだろう。

郁美とUとの関係を知った時に嫉妬している。

嫉妬は、その個人を自分の支配下に置けなかった自分の不甲斐なさに対する感情だ。

真のポリアモリストは嫉妬などしないだろう。

最近のUとの捻じ曲がった関係でポリアモリスト気取りにはなっていた。

ひょっとしたらポリアモリーに対する理解の入口には立っていたかもしれない。

まあ、それはいい。

話題を早紀に振り返すことにした。

「早紀さんはどうですか？いい人いるのかな？」

「さて、どうでしょう？」

「う〜〜〜ん....」

「早紀さんを好きになるけど、早紀さんとの不釣り合いを思い知ってあきらめる人多数！」

「それで、早紀さんもついつい仕事に没頭してるって感じじゃないですか？」

「だから、今はお付き合いしてる人いない！」

「どうですか？」

「あはは、そんなにカッコいい理由じゃないけど、お付き合いしてる人はいません。正解です。」