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郁美の真実 parallel story
第17章 〜早紀の涙〜
「早紀さん....ホントはいろいろ傷ついてるでしょ?....仕事も出来るし、綺麗な人だ。」
「でも、なんの苦労もなく今の早紀さんがあるわけじゃない。」
「外資系の会社で働いてるって、単純に実力主義ってだけじゃないですよね。」
「実力主義というより、結果のためなら、なんでもアリのシビアな世界なんじゃないかな。」
「....」
「ホントは、すっごく頑張ってるでしょ?早紀さんはそんなとこ見せないんでしょうけど。」
「....うん....そうかな。」
「僕もね。無理してカッコつけて足掻くタイプなんです。それに対して郁美を見てると嫉妬というか、無常な感じがしてしまいます。」
「あの子、ポーっとしてるけど、すごい潜在能力持ってるでしょ。仕事でもなんでも、難しいことをアッサリやってのけることがあって....天才肌なんでしょうね。」
「たまに自分が凡人だということを思い知らされることがあってヘコみます。」
「凡人が結果残すには、足掻くしかないんですけどね。」
「あっ、早紀さんが凡人って言ってるんじゃないですよ....」
「....」
早紀は前を向いたまま押し黙ってしまった。
なにか機嫌を損ねたか....
しばらく私も黙り込んで、ふと早紀の横顔を見ると、早紀の目からポロポロと涙がこぼれていた。
「でも、なんの苦労もなく今の早紀さんがあるわけじゃない。」
「外資系の会社で働いてるって、単純に実力主義ってだけじゃないですよね。」
「実力主義というより、結果のためなら、なんでもアリのシビアな世界なんじゃないかな。」
「....」
「ホントは、すっごく頑張ってるでしょ?早紀さんはそんなとこ見せないんでしょうけど。」
「....うん....そうかな。」
「僕もね。無理してカッコつけて足掻くタイプなんです。それに対して郁美を見てると嫉妬というか、無常な感じがしてしまいます。」
「あの子、ポーっとしてるけど、すごい潜在能力持ってるでしょ。仕事でもなんでも、難しいことをアッサリやってのけることがあって....天才肌なんでしょうね。」
「たまに自分が凡人だということを思い知らされることがあってヘコみます。」
「凡人が結果残すには、足掻くしかないんですけどね。」
「あっ、早紀さんが凡人って言ってるんじゃないですよ....」
「....」
早紀は前を向いたまま押し黙ってしまった。
なにか機嫌を損ねたか....
しばらく私も黙り込んで、ふと早紀の横顔を見ると、早紀の目からポロポロと涙がこぼれていた。