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郁美の真実 parallel story
第18章 〜恋人〜
そう思っていると、早紀から先に話を切り出されてしまった。

「あの....ね、大事な話があるの....」

「え?あ、僕もです。」

つい話をかぶせてしまったが、勘違いさせてしまったかもしれない....

「え?!なになに?!」

「あ、えーと....ちょっとここでは....」

和食バーの個室とはいえ、隣にはある程度話が聞こえてしまう。

ここではちょっと早紀の性的虐待の話はしずらい。

などとひとしきり困って、

「あ、早紀さんの話を先にどうぞ!」

となってしまった。

「え〜!気になる〜!」

「だいじょぶだいじょぶ!早紀さんどうぞ!」

「ナニがだいじょぶなのよ〜 あはははっ!」

「....」

「....」

「....すき....。」

「わたし....あなたが好きなの....。」

「あ....」

「あっ!待って待って!この話はね!しっかりプレゼンするから!」

「飛行機の中でも、ううん、仕事中だってずっと考えてたんだから!」

「しっかりプレゼンさせて!」


「プ、プレゼン?....」

「じゃあ、場所変えましょうか....静かなバーとか....静かだったら話できないか!」

「えーと....」


「....あのね....部屋....とっといたの....」

「べ、べつにヘンな意味じゃないのよ!....プレゼン用にって....」


「....」
(こっちにも都合はいいか)

「わかりました!早紀さんがとってくれた部屋で話しましょう!」

私たちは店を出るとタクシーに乗り、早紀がチャージしていた高級ホテルの一室へと向かった。
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