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郁美の真実 parallel story
第20章 〜異変〜
やはりUの協力が必要なようだ。

翌日、早紀からの誘いがあったのだが、どうもそういう気分にもなれず、うまく断りを入れ、予定通りUとの作戦会議となった。

「どうだ?」

「....元気がないですね。それと、洗濯物の量とか服装からすると、やっぱりあの日は外泊してます。」

「そうか....。」

「あの後、すっかり元気がないんで、何か嫌なことがあったって感じですね。」

「また有村に関係を迫られてるとか!」

有村というのは、以前この話に登場したことがある人物である。

会社の人事部にいた郁美や私の先輩で、同性愛の女子社員だ。

以前、郁美はこの有村に性的関係を迫られていたことがあったが、それをUが解決したのだった。

それがきっかけでU と郁美の不倫関係が始まったのだが。

「有村なぁ....それはなさそうだ。」

「それならオレに相談するはずだ。」

「もっとな、突然な感じだな。」

「突然な感じ?」

「郁美はあの日、オレと一緒にバーで飲んでたんだ。」

「そこで携帯にメッセージかなんかが入ってソワソワし始めた。」

「オレからのメッセージがどうのこうのでしたね。」

「そうだ。郁美は、君が急に帰ってくることになったから帰らないといけないと言いだした。」

「実際、誰かに返信してるようだった。まあ、相手が君なら慌てもするかとも思っていたんだが。」

「このとき受け取ったメッセージが誰からのものだったのか....」

「KAZUさんにも秘密にしないといけないことってなんなんでしょう....?」

「....わからない。」
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