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第29章 〜誤った判断〜

郁美の不可解な行動が解明されず2週間が過ぎた。

相変わらず、郁美の変わった行動には目を光らせていたつもりだが、なにも手がかりはつかめないでいる。

私とUが懸念したほど深刻な出来事ではなかったのかもしれないとさえ思い始めていた。

私の意識は、とりあえずUと申し合わせした、早紀経由で叔父の児童買春などの犯罪の証拠を手に入れることへ向いていた。

早紀とは一夜をともにして以来、ちょくちょくメッセージのやりとりをしていた。

早紀はやはり多忙で、国外出張がない時期でも、国内中を行ったり来たりする生活が続いていた。

そんな中で多くの会話ができるわけでもないが、なにかとかわいい内容のメッセージを送ってくるのだった。

そろそろ早紀から情報を取って、次のステップに進まなければならないと思っていた。

というのは半分は本当であるが、半分は早紀に会いたいなどとも思っていた。

そんなことを考えているところに、早紀からメッセージが届いた。