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郁美の真実 parallel story
第31章 〜回想、早紀、小学5年生〜

早退して家に帰った早紀は、すぐにシャワーを浴びるとベッドに突っ伏した。
僅か3時間ほど前に突然引き起こされた予想外の出来事。
早紀はまだ現実が理解出来ず、ただ頭が真っ白なままだった。
その日はそのまま眠りに就き、翌日も体調不良を口実に学校を休むことにした。
まる一日、ベッドで仰向けになり、天井を眺めて過ごした。
夕方になると、少しずつ早紀の頭に思考する力が戻り始めた。
そして、夜になると、その明晰な頭脳ゆえに、様々な考えが早紀の頭の中に去来した。
その中でも、早紀の心情を強く支配したのは
「くやしい」
という思いであった。
これまで、自分は誰にも負けないと思っていた。
どんな状況でも人に先んじることができると思い込んでいた。
現実は違った。
早紀は、Mのルール無用の行動の前になすすべなく支配され、辱めを受けて敗北した。
「....甘かった....もう負けない」
「誰がどんな方法で挑んできたとしても、打ち負かしてみせる」
早紀のその決意が心の回復を早めた。
翌日、早紀は通常通り登校した。
クラスでは、何事もなかったかのように過ごす。
早紀はMから受けた行為について、大人たちに助けを求めることはしなかった。
「誰の助けもいらない」
「自分のことは自分で解決してみせる」
その思いが早紀の毅然とした態度をますます強くするのだった。
Mも普段と変わりない様子で過ごす。
その、余裕ある態度がますます早紀の心に火をつけるのだった。
僅か3時間ほど前に突然引き起こされた予想外の出来事。
早紀はまだ現実が理解出来ず、ただ頭が真っ白なままだった。
その日はそのまま眠りに就き、翌日も体調不良を口実に学校を休むことにした。
まる一日、ベッドで仰向けになり、天井を眺めて過ごした。
夕方になると、少しずつ早紀の頭に思考する力が戻り始めた。
そして、夜になると、その明晰な頭脳ゆえに、様々な考えが早紀の頭の中に去来した。
その中でも、早紀の心情を強く支配したのは
「くやしい」
という思いであった。
これまで、自分は誰にも負けないと思っていた。
どんな状況でも人に先んじることができると思い込んでいた。
現実は違った。
早紀は、Mのルール無用の行動の前になすすべなく支配され、辱めを受けて敗北した。
「....甘かった....もう負けない」
「誰がどんな方法で挑んできたとしても、打ち負かしてみせる」
早紀のその決意が心の回復を早めた。
翌日、早紀は通常通り登校した。
クラスでは、何事もなかったかのように過ごす。
早紀はMから受けた行為について、大人たちに助けを求めることはしなかった。
「誰の助けもいらない」
「自分のことは自分で解決してみせる」
その思いが早紀の毅然とした態度をますます強くするのだった。
Mも普段と変わりない様子で過ごす。
その、余裕ある態度がますます早紀の心に火をつけるのだった。

