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第32章 〜早紀、小学6年生 迫る黒い霧〜

早紀の父親は震えた。

幼児性愛者として、社会的に自分の嗜好をひた隠しにしてきたのだったが、ここでは、それが蔑まれるどころか、熱狂的に愛好されている
。

早紀の父親は興奮を抑えきれなかった。

その様子を見ていたF専務が全ての催しが終わった際、嬉しそうに語りかけた。

「どうだったね」

「君は、少女のショーがえらく気に入った様子だったが」

「は、はい、あ、私は....」

「私はね、今回、あの少女のショーを見に来たようなものだ」

「あの、無垢な少女が穢れを知る切ない瞬間、ああ....いいものだ」

「あれぐらいの少女がいい、大人は穢れていていかん」

「じ....実は....わたくしも....」

「そうか！そうだろう？！」

「これで君と私は血盟を結んだようなものだな！」

「仕事だけではない、共に楽しんでいこう！」

「は、はい....」

こうして結ばれた、早紀の父親とF専務の血盟は、やがて早紀に苛烈な運命をもたらすのだった。