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郁美の真実 parallel story
第32章 〜早紀、小学6年生 迫る黒い霧〜
ミナーヴァでの一件を機に、早紀の父親の欲望は解き放たれた。

これまで、早紀の父親の行為は、娘の成長記録と称しての写真撮影や、早紀の入浴前後に身体を盗み見る程度であったが、いよいよ隠しカメラによる早紀の監視までへと発展していた。

早紀の父親は、そこで予想もしていなかった光景を目の当たりにする。

この頃、早紀は人知れず、転校生だった同級生のMから性的暴行を受け、さらにMの死を知って苦しい精神状態にあった。

早紀の精神的崩壊を救ったのは、妄想と自慰行為だった。

早紀のそんな姿は、父親の監視の目に触れてしまった。

これまで、清楚に育ってきたとばかり思い込んでいた愛娘が自慰行為に耽っている姿を目の当たりにした早紀の父親は暴走する。

早紀の父親は、機会を伺った。

早紀が自慰行為をしている瞬間を押さえて、マインドコントロールの糸口にしようと考えた。

カメラで監視されていた早紀は、そんな父親の企みを知る由もない。

早紀と父親以外が不在の日であった。

早紀が悶々としてベッドで股間に指を這わせ、やがて妄想の世界に深く入り込み、目をつぶっていると、人の気配を感じた。

うっすらと目を開けて確認すると、そこには父親が立っていた。

早紀は途端に妄想の世界から引き戻されると、怒った形相の父親を見て、頭が真っ白になった。

父親が厳しい口調で言葉を発する。

「早紀、何をしていたんだ!」

早紀の身体は、初めて聞く父親の怒声に震え上がった。

父親にあられもない姿を見られてしまい、弁明の余地はなかった。

「ごめんなさい....」

すると、早紀の父親はさらに怒った口調で早紀に怒声を浴びせる。

「早紀、お前はいつからこんなことをする淫らな子になってしまったんだ!」

「このままでは、どこの馬の骨ともわからない男におもちゃにされてしまう!」

「ママにも学校にも報告する!もう、そうするしか早紀の身は守ってあげられない!」

ママに自慰行為をしていたことをバラされる....学校にも?

思考が働かなくてなった早紀は、ただ恐怖心から父親に懇願するしかなかった。

「パパ、ごめんなさい、もうしません!ママには言わないでください!」



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