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郁美の真実 parallel story
第36章 Minerva
「簡単に説明させていただくと、催しのことや、催しに参加されている方のこと、私ども「ミナーヴァ」のことを口外してはならないといったことです」

「....」

「ただ、この内容はお守りください」

「貴方であれば、雰囲気で悟っていただけるはずです」

「....怖いな....わかりましたよ」

「もう....帰っていいですか?」

「はい、突然のことで申し訳ありませんでした」

「本来、今晩お声掛けする予定でした」

「貴方も一筋縄ではいかない方のようですね」

「また....別でお声掛けするかもしれません」

「?」

「さあ、お送りします」

「いえ、会社サボっちゃったんで、どっかで時間潰します」

「わかりました、明日19:00にお会いしましょう」

私はホテルを出ると、とりあえず喫茶店に入り、今あった出来事を思い返した。

ミナーヴァ....と言ったな。

庶民には縁のない組織だろうというのはわかるが、危険な香りがする....

早紀からはなにも聞いていなかった。

とりあえす、早紀にメッセージを送る

[早紀さん、なんのサプライズですか?ビックリしましたよ]

早紀からの返事はなかった。

その晩、日付が変わってもなかなか寝付けずにいた私は、ふと、携帯を手にした。

いつの間にか早紀からのメッセージが入っていた。

[絶対に来てね]

....早紀からの招待には間違いないのがわかる一文だった。

詳細を早紀に聴こうかとも思ったが....なんかビビってる感じがかっこ悪くてやめた。

まあ、明日、催しとやらに行ってみることにしよう。

少なくとも、非日常的な何かがあるのだろう。

そのまま私は眠りに就いた。
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