この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
片想い
第1章 片想い
「あー、おいしかった」

デザートのパンナコッタを食べ終わると、満足そうな顔をして彩夏が言った。

「食べ過ぎちゃったわ」

「ほんとにたくさん食べたよな。ブタになるぞ」

「いいのよ、今は。二人分、食べてるんだから」

「相変わらず都合のいいこと言うなあ。でも、まあ、仕方ないか」

彩夏は、嬉しそうに紅茶を啜った。そんな彩夏を見ていると、こっちも嬉しくなるから不思議だ。

「ねえ、真司さん。次の妊婦検診、一緒に行かない? 腹部エコーになるから、よろしければ旦那さんも一緒にどうぞ、って先生が言ってたの」

「腹部エコー? それってなに?」

「超音波でお腹の中の赤ちゃんを診るの。元気に育ってるかって」

「ふーん、面白そうだね」

「じゃあ、行く?」

おねだりする目になっている。僕に行って欲しいに違いない。

「どうしよかな……」

意地悪して、わざとためらってみせた。コーヒーを一口飲んで考えるふりをする。すると彩夏は、身を乗り出すようにして顔を近づけてきた。

「先生、すごい美人だから。先生に会うだけでも行く価値あるわよ」

目を細めて、僕の顔を伺うように言った。

「じゃあ、行こう」

僕が、俄然乗り気になったという感じで応えると、

「もう真司さんたら」

彩夏はあきれたように言ったが、顔はニコニコと嬉しそうだった。おいしそうに紅茶を啜った。
/30ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ