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片想い
第1章 片想い
「僕より2つ年上で、とてもきれいな人だった。彫が深くて、目がパッチリしていて、手足もスラリと長くて……。頭もすごくよかったなあ。中学生の頃、生徒会長をしてた。全校男子の憧れの存在っていう感じだった」
「へえ、そうなんだ。真司さんは、その人に、映画みたいに、好き、って言うことはできたの?」
「そりゃあ、できなかったさ。高嶺の花っていうか、年上だったからね。家が隣どうしだったから、たまに宿題を見てもらったりしたけど、それ以外は……」
そこまで言ったとき、僕の頭の中に、ある記憶が蘇ってきた。涼子さんとした二人だけの秘密の思い出……。股間がジンと熱くなった。
「どうしたの?」
彩夏の声に我に返った。
「ごめん。ちょっと昔を思い出してた」僕は、少し照れながら返事をすると、話を続けた。
「いずれにしても僕の初恋は実らなかったんだ。そのお姉さんは、中学を卒業すると、すぐ引っ越しちゃって、それっきりさ」
「会ってみたい?」
「少しはね。でも、僕には彩夏がいるから、それで充分さ。さあ、何かおいしいものを食べに行こう。何がいい?」
彩夏は、少し考えたあと、「パスタがいい。カルボナーラが食べたい」と言った。
「じゃあ、久しぶりにあそこに行こうか。結婚する前によく行ったイタリアン・レストラン」
「うん、それがいい」
彩夏はにっこりと微笑むと、手を繋いできた。僕たちは、そのまま仲良くレストランへと向かった。
「へえ、そうなんだ。真司さんは、その人に、映画みたいに、好き、って言うことはできたの?」
「そりゃあ、できなかったさ。高嶺の花っていうか、年上だったからね。家が隣どうしだったから、たまに宿題を見てもらったりしたけど、それ以外は……」
そこまで言ったとき、僕の頭の中に、ある記憶が蘇ってきた。涼子さんとした二人だけの秘密の思い出……。股間がジンと熱くなった。
「どうしたの?」
彩夏の声に我に返った。
「ごめん。ちょっと昔を思い出してた」僕は、少し照れながら返事をすると、話を続けた。
「いずれにしても僕の初恋は実らなかったんだ。そのお姉さんは、中学を卒業すると、すぐ引っ越しちゃって、それっきりさ」
「会ってみたい?」
「少しはね。でも、僕には彩夏がいるから、それで充分さ。さあ、何かおいしいものを食べに行こう。何がいい?」
彩夏は、少し考えたあと、「パスタがいい。カルボナーラが食べたい」と言った。
「じゃあ、久しぶりにあそこに行こうか。結婚する前によく行ったイタリアン・レストラン」
「うん、それがいい」
彩夏はにっこりと微笑むと、手を繋いできた。僕たちは、そのまま仲良くレストランへと向かった。