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片想い
第1章 片想い
この人は、本当に涼子さんを愛してるんだな……。

僕は思い切って聞いてみた。

「僕が涼子さんとセックスしても健一さんは大丈夫なんですか?」

「大丈夫なんかじゃありませんよ」

健一さんが少しだけ声を荒らげた。

「でも他にいい方法はないし……。涼子からあなたのことを聞かされて、あなたなら任せられるんじゃないかと……。いまこうして話していると、任せてもいいと思えるようになってきました……。それでも心のどこかでは、できれば止めたいと思っている自分がいます」

「だったら、やはりやめたほうが……」

「そうはいきません。それでは涼子が悲しみます。それにあなたに断られれば、涼子は他の人を探すでしょう。そんな辛いことをさせるなら、あなたに任せるのが一番だ」

真面目で、こうと決めたら最後までそれを成し遂げる。それが涼子さんだ。健一さんが言うのも頷ける。

「すみませんでした。愚痴みたいなことを言って。飯島さん、私は大丈夫ですから、涼子をお願いします」

健一さんが、頭を下げたところで涼子さんがバスルームから出てきた。

「お待たせしました。真ちゃん、じゃあ、始めましょう」

僕たちは3人揃ってベッドルームへと向かった。
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