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片想い
第1章 片想い
「えっ!? な、なんで、そんなこと聞くの!?」

「見てみたいの、射精ってどうふうにするのか。男の子の身体の構造を知りたいの」

涼子さんの顔は真剣だった。からかっているような雰囲気は微塵もない。

「私、将来、お医者さんになりたいと思ってるの。世の中には、子どもが授かれなくて悩んでいる女の人がたくさんいて、そういう人を助けられたらいいなって……。それで、今からできる勉強はしたいと思って、いろいろ調べてるんだけど、男の子の身体の仕組みが、どうもよくわからなくて……。それで、もし真ちゃんが、射精をしたことあるなら、一度見せてもらおうと思ったの。こんなこと真ちゃんにしか頼めないから」

真面目で研究熱心な、いかにも涼子さんらしい考えだった。

変な考えじゃないのは、よくわかったけど、僕は返事ができずにいた。僕もその頃には、オナニーを覚えていた。涼子さんをオカズにしたこともある。でも、それは一人で隠れてするもので、人に見せるものじゃない。

僕が黙っていると、涼子さんは両手で僕の手を握りしめてきた。

「真ちゃん、射精したことあるか、ないか、だけでも教えて。まだしたことないの?」

僕は、小さく頭を振った。顔が熱い。

「あるのね!」

涼子さんの顔がぱっと輝いた。僕は、コクリと頷いた。

「真ちゃん、一生のお願い。見せて」

僕は、涼子さんにぎゅっと抱きしめられた。涼子さんの柔らかい胸が僕の肩に当たる。初めて感じる女性の乳房の感触……。それだけで僕は興奮した。

「涼子さんのためになるなら、見せてもいいけど……恥ずかしいよ」

やっとの思いで僕は言った。
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