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君に熱視線゚
第53章 恋の修羅場ラバンバ!
学年混合のレクレーションだ。
アルファベットのチームに別れ、胆試しに挑戦しながらくじ引きで指示された食材を手に入れる。
晴樹は絶対に苗の傍に張り付いている筈だと思ったのにこれは思わぬチャンスだ。
邪魔者が居ない今、チームは違えど何とか苗と一緒に行動を共にしたい。
夏目は苗を見つめる……。
『きゃあっ!大ちゃん苗、怖いだよぅっ…』
『……苗っ大丈夫か!?』
そこは不気味な古びた校舎の中だった……。
怯えた苗は大介にぎゅっとしがみつく。
『苗、大丈夫。俺が守ってやるからな!』
薄暗い廊下で苗は頼もしく微笑む大介にほんのりと頬を染める。そしてうつ向いた。
『……うん…大ちゃん…ありがとう…何だか大ちゃんすごく…カッコいいだよ……』
『苗……』
うつ向いていた顔を上げて見つめる苗に大介はハッとする。そしてゆっくりと互いに顔を傾けていた……。
○
О
ο
「………っ…」
「……ちゃんっ!ねえ大ちゃんてばっ…」
「……っ!?…あ、どうした苗っ」
夏目は我に返り、焦って涎を拭う。
ご存知、夏目の独り妄想タイムだった……。