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君に熱視線゚
第9章 嫉妬
「来週から夏休み前の期末テストに入るから、暇っちゅー暇は……」
「…そ、そうだよなっ…あー、…んじゃ、いいゎ…また今度に…スル…」
シュンとする夏目を見て苗は言った
「え? 何!? なんかあるんじゃないの?
お得な情報なら聞くだけきくよ!!」
苗に言われて夏目は映画の券を差し出す…
「‥!!…[Mr.ビーン]の映画の招待チケじゃん!! どうしたのコレ!?」
苗は興奮して夏目にきいた
「‥ウチの親父の会社がスポンサーでさ‥手に入ったんだけど、お前好きそうだなって思って…」
その言葉に苗はうんうんと激しく頷くと好き好き!! を大きな声で連発する。
そして、その単語は二階にいる晴樹にはっきりと聞こえてきていた…
――!?…な、に‥好き好き言ってんだ苗のヤツ!?
二人の様子を喰いいるように見つめていた晴樹の手に力が入る‥‥
そしてまた、あの時の痛みが晴樹を襲った
――!ッ ‥ 痛ッテェー…
ッ何だ?‥なんだよコレ!?
晴樹はジリジリと焼き付くような胸の痛みに顔をしかめる…
なんでこんなに胸を突くのか原因が解らない
ただ、二人が何を話ているのかが無償に気になって仕方がなかった…