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君に熱視線゚
第9章 嫉妬
晴樹の異常なキレ方に直哉は焦った
‥恐いけど今、手を放したら何しでかすかっ…
「晴樹サンが二階の窓から椅子なんか放り投げたら理事長の立場がなくなっちゃいますよ!!」
恐ろしい晴樹の睨みと目を合わせないように直哉は顔を背けながら叫ぶ
「――クソッ…」
ガシャンッ!!――
直哉の言葉に晴樹は一瞬、躊躇し捨てゼリフを吐くと持っていた椅子を投げ捨てて教室から出て行った
「‥‥‥‥はぁーッ!
びびったぁ‥‥‥あの人
めちゃめちゃ恐ェ…」
「‥健在だな、昔の迫力は‥‥‥お前よく止められたな…俺、感心するよ‥‥」
傍観者の一人がホッとしてへばり込んだ直哉を讃えながら立たせる
「ヤバい…腰抜けそう…」
直哉はボヤいた‥
‥なんなんだ?晴樹さん
何となく田中さんに惚れてるように見えるんだけど…だとしたら、あの1年坊…半殺しにあうぞ……
窓から晴樹が覗いていた場所を見ると苗達はもういない。直哉は声をかけても一向に返事をしない晴樹を見て夏目に妬いているのでは? そう思ったのだ
教えといてやるか? 晴樹サンの恐ろしさを…こんな事はなるべく避けたい……
直哉はそう考えていた…