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君に熱視線゚
第10章 無敵伝説
「苗!」
夏目とのデートを明日に控えた金曜日の放課後。
家路までの道のりを歩いていると車に乗った兄さんが声をかけてきた。
「あれ、兄さん‥
何だか久し振りだねぇ
どこに雲隠(くもがくれ)してたの?」
「‥‥あぁ 、ちょっとな。
それより送ってくよ、ついでに渡す物があるから‥」
晴樹はそう言って喜んで車に乗り込む苗に袋を手渡した。
「何?コレ‥‥‥」
「家に送られてきたお中元のパンフレット」
「パンフレット?」
「あぁ、ハガキがついてるからパンフに載ってる欲しい品物の番号書いて送るといい‥」
中を覗くと包装された薄型の箱がたくさん入っている
苗はさっそく丁寧に包装された包み紙を剥がし中を確認した‥
「‥すごい‥‥‥
松坂牛のステーキもある‥
いいの?!
ホントに貰って!??」
「‥あぁ、後ろにも積んでるから。」
晴樹の言葉に後ろを振り返ると大きな紙袋には、まだたくさんのお中元が入っていた。
「‥‥兄さん‥‥‥」
「何?」
「どうしよう…」
「?」
「ハグしていい!?」